シンキングツールの活用について

更新日:2019年03月28日

シンキングツールとは

チームまいばら先生の会通称トマトの会の様子

TMTトマトの会 チームまいばら先生の会

米原小学校会場

平成31年3月1日

 

市教育センターでは若手の先生のネットワーク作りをめざす、「チームまいばら先生の会(通称T・M・T=トマトの会)」や「若手研修」を行っています。

その研修の中で、「シンキングツール」を活用することで、学び合い・話し合いを深めることと、この研修を経験した若手の先生方に「シンキングツール」の学校、特に授業での積極的な活用を行ってもらいたいと考えています。

「シンキングツール」とは自分の考えをイメージしやすくするためにイメージを見える化する方法です。頭に浮かぶバラバラの知識の断片を見える化(視覚化する)することで、つながっていなかった知識と知識をつないで考えることができます。自分の頭の使い方や発想を変えるきっかけ作りにもなり、他者との交流にも役立ちます。ぜひ、話し合いや会議などでご活用ください。

 

シンキングツールとワークシートの違い

「ワークシート」は授業の内容に合わせてつくったもので別の授業では使えない場合があります。

「シンキングツール」は、学習の内容とはあまり関係がなく、「どのように頭を使うか」について、手順やそのイメージを図式化して自分で整理したり、他者に伝えたりできます。同じ「シンキングツール」を何度か使うことで「考え方」を通して教科同士を横断的につなげることができます。授業に限らず、研修会など一般の話し合いでも十分活用できます。

ワークシートとシンキングツール

シンキングツール

ワークシート

  • 途中の考えを表せます。
  • ツールを元に考えることができます。
  • 正解はありません。
  • 同じツールを何度も使えます。
  • 結果までの流れを導けます。
  • 考えた結果を書くことができます。
  • 正解があります。
  • 一回きりしか使えません。

シンキングツールの効果

若手研修

若手研修会(保育園・幼稚園・認定こども園)

おうみ認定こども園会場

(平成30年12月5日)

  1. アイデアや問題を視覚化できます。
  2. 考えや情報を整理できます。
  3. 考えをすぐにフィードバックできます。
  4. 学んだこと同士のつながりを明確にできます。
  5. 意見を友達同士で共有ができます。
  6. 知識を新しくつくりあげやすくなります。
  7. 考えを評価することができます

米原市教育センター研修シンキングツール1「I・Y・X・Wチャート」

「I・Y・X・Wチャート」は多様な視点から感じたことをリストアップし、その上にたって新しい考えを生み出すことができます。話し合いの場で、いくつかの視点を設けて見方を「多面的」にすることで意見の偏りを防ぐことができ、設けた視点は,ものの見方を限定して焦点化することにもできます。視点をいくつ設けるか、視点以外の思いや考えをどう扱うかは、話し合いの意図との関係で決まりますが、「Iチャート」は2つ、「Yチャート」は3つ、「Xチャート」は4つ、「Wチャート」は5つの視点が設定できるので使いやすいシンキングツールです。

チャート

チャートの概略図

話し合いの流れ

チーム米原先生の会の様子

Yチャートによる話し合いの様子

チームまいばら先生の会(トマトの会)

  1. 話し合いのテーマに合わせて、対象に対して考えさせる視点を設定しましょう。(2つから5つ)
  2. 自由に書き込みができるように十分な大きさの紙を用意して、 視点の数に合ったチャートを描きましょう。(下の資料を活用ください。)
  3. それぞれの視点から対象を見て思うこと、感じること、考えることを付箋などに記し、貼りながら交流しましょう。
  4. それぞれの視点にまとめたり、書き出されたことを元に、最終的に自分の意見や考え方にまとめましょう。

TMTで活用した逆Yチャート

米原市教育センター研修シンキングツール2「座標軸」

座標軸

座標軸

座標軸は、さまざまな事柄を相互の関係に気をつけながら整理するのに役立ち、思いついたことを大きめの付箋に書き出して一つ一つの意見を座標のどのあたりに位置づければいいかを考えながら配置し、整理できます。

x軸とy軸の2つの軸が何を意味するかを定義してどのような視点に基づいて考えを出すのかをあらかじめ示しておくことが大切で、何度も使っているうちに、その軸がものごとを見る視点として焦点化できます。数学の座標軸とは違い、シンキングツールとして使う場合は、厳密な位置に注意を払うことは必要はありません。感覚的・相対的に事柄を配置していくことが大切です。

話し合いの流れ

若手研修

座標軸による話し合いの様子

若手研修会(保育園・幼稚園・認定こども園)

かなん認定こども園会場

(平成30年11月21日)

  1. 座標に何を視点として設定するかを決めましょう。
  2. できごと、気づいたこと、感じたこと、わかったことなど、書くことを決めて座標に書き込みましょう。付箋に書いてからみんなで貼り込むと同時かつ協同的に作業が進みます。
  3. 書き込みが終わったら、全体をながめて気づくことをまとめましょう。そのとき、視点ごとにみていくことで、特徴が分かりやすくなります。
  4. 3でわかったことを元にして、どのようにすればいいのかを考えたり話し合ったりしましょう。

 

(参考文献)シンキングツール~考えることを教えたい~

著 者 黒上晴夫氏・小島亜華里氏・泰山裕氏

シンキングツール資料

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