所信表明(平成29年第1回米原市議会定例会)

更新日:2017年11月30日

 このたびの市長選挙におきまして、多くの市民の皆さんの御支持と御支援をいただき、引き続き米原市政を担わせていただくことになりました。市長という責任の重さを痛感しながら、強い使命感で身の引き締まる思いでございます。市民の皆さんの御期待に添えるよう、全力で市政運営に取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いします。

所信表明

 私はこれまで、地域に元気やにぎわいがあふれ、あらゆる世代の人々が、将来に夢と希望を持つことができるまち「希望都市まいばら」の実現を目指して、子育て支援や少子化対策、また高齢者をはじめとする市民の皆さんが、安心して暮らすことができるまちづくりに取り組んでまいりました。

 2期目の市政を振り返ってみますと、大変厳しい4年間の市政運営ではありましたが、市民の皆さんとお約束させていただきました政策は、市民や市議会の皆さんの御理解と御協力によりまして、ほぼ実現をさせていただくことができました。本当にありがとうございました。しかしながら、全てが解決したわけではありません。むしろ、これから来るべき超高齢化・人口減少社会においても持続する米原市を創り上げていくためには、さまざまな課題に立ち向かわなければなりません。

 私は、更に市民の力を結集し、これまでの取組みを充実、発展させることで米原市の未来を切り拓くことができると確信をしています。米原市の将来に希望を持ち、子や孫に自信を持って引き継いでいくことができるまちづくりを進めること、このことが、私の使命だと思っております。米原市の未来展望を築くためには、持続可能な財政基盤が不可欠です。

 健全な財政運営と不断の行財政改革に取り組みながら、米原市の将来を見据えたまちづくりを進めてまいります。今回の選挙で、私は4つの柱からなる40項目の政策を市民の皆さんに提案、お約束をさせていただきました。

1つめの約束「子ども・女性・若者・障がい者・高齢者にやさしいまち」についてです。

 これまで、子育て支援として、保育料、医療費など経済的負担の軽減に取り組んでまいりました。しかしながら、暮らしの現場、とりわけ若い人たちの生活実態に寄り添うものには、まだ成り切っていません。今、大学や短大、専門学校に進学している若者たちの50%以上が奨学金を使って学んでおられるのが実情です。貸付型の奨学金は卒業後、返済しなければなりません。中には進学をあきらめている若者、学びの希望を断念してしまっている若者も少なくはありません。そして、もう一つ克服しなければならいのが、福祉現場の人材確保です。保育所や放課後児童クラブなどの子育ての現場、介護や社会福祉などの現場で働く人材が不足をしています。待遇改善も必要です。

 私は、学びの希望の実現、そして福祉現場の人材確保そして若者のUターンを促進するため、給付型の奨学金制度を創設し、この制度を活用した若者が、卒業後、米原市に住みながら働き、家庭を持ち、子どもに恵まれていく、そういった持続するまちを創ってまいりたいと思います。更に、市内保育所等における延長保育の実施、病児保育の拡大、休日の放課後児童クラブの開設や子育て相談などの充実を図り、仕事と子育てを両立しながら、安心して働くことができる、共働き世帯を応援してまいりたいと思います。と同時に、民間保育所や放課後児童クラブなどの人材確保につながる処遇改善にも取り組みます。

 また、2020年の東京オリンピックパラリンピック大会の開催効果を全国に波及させることを目的とした国のホストタウン制度の下、本市米原市は、ホッケーの強豪国ニュージランドのホストタウンに登録をされました。

 1981年に開催された「びわこ国体」以降、本市ではホッケーが継続的に市民によって取り組まれ、何人ものオリンピック選手が輩出されるなど、次代を担う子どもたちに夢と希望を与える力となってまいりました。2024年には滋賀国体が開催されます。スポーツを「みる・する・支える」気運は、ますます高まってまいります。これを契機に、子どものスポーツ、競技スポーツ、生涯スポーツなど、あらゆるジャンルのスポーツ活動を牽引する「スポーツ発信拠点機関」を設置し、更なるスポーツの推進に取り組んでまいりたいと思います。

次に、2つめの約束「暮らしに安心・地域が元気なまち」についてです。

 暮らしの現場における地域課題として、乗合タクシーやコミュニティバス、廃止代替バスが生活の利便性を満たしていない課題があります。

 このため市内限定ではなく、市外の医療機関や買い物などにも直接乗り入れができる乗合タクシーや、高校生などの通学、通勤の利便性にも配慮した運行方式への見直しを、平成29年度後半に実現できるよう進めてまいりたいと思います。更に、高齢者の外出や買い物など、地域での助け合いによる移動支援制度の構築にも取り組んでまいりたいと思います。

 また、子育て・介護・移住定住を促進する新たな住宅リフォーム助成制度の創設、高齢者が仕事を分け合って働く生きがい就労を創出するとともに、家族農業、小規模農業など地域農業の支援や担い手の育成にも取り組んでまいります。

 また、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を徹底予防する健診や保健指導の「健康市民運動」を展開し、健康長寿の延命に取り組んでまいります。

次に、3つめの約束「未来へ、たしかな歩みをはじめるまち」についてです。

 平成28年6月の市議会第2回定例会で、統合庁舎の位置を「米原駅東口市有地」とする重要な決定をいただきました。庁舎整備の主な財源としたい合併特例債の期限であります平成32年度までに、統合庁舎の完成を目指すとともに、山東・伊吹地域を統括する機能を山東庁舎に整えてまいります。

 この庁舎位置の決定に呼応する形で、民間活力によります米原駅東口まちづくり構想が、隣接する区画で進められようとしています。

 2020年には北陸新幹線が敦賀まで延伸され、2027年にはリニア中央新幹線が開業し、名古屋・品川間が40分で結ばれます。米原は名古屋まで30分の時間距離にあることから、品川まで1時間10分で移動できるようになります。米原駅が持つ近畿、中部、北陸さらには首都圏との時間距離が地域特性として活かし、統合庁舎が単なる市役所庁舎というだけではなく、JR新幹線駅に隣接する立地条件を最大限に活かした住む人・訪れる人の交流により、にぎわいが増幅される新たな都市拠点が形成されるよう進めてまいります。

 また、本市を象徴する観光資源であります伊吹山や石田三成ゆかりの観音寺を市の歴史観光拠点に位置づけた観光振興、円滑に移動できる道路交通網の整備として、市内一体化道路や名神伊吹パーキングへのスマートインターチェンジの整備などを進めてまいります。

次に、4つめの約束「市民の声で、市民とともに築くまち」についてです。

 本市がこれからの未来を確かに歩むためには、市民とともに力を併せて行くことは欠かすことはできません。これまでの「地域担当職員制度」を更に発展をさせ、地域の住民主体による課題の解決に取り組みます「まちづくり委員会」を組織化し、「地域担当職員」を派遣して、地域課題の解決や自治会の枠組みを超える活動の支援なども進めてまいります。

 更に、「(仮称)市民委員会」を設置し、市民の多様な意見を市政に活かす仕組みを構築します。私は、市民の皆さんに「手話言語条例」の作成に取り組むことをお約束させていただいております、「(仮称)市民委員会」による市政参画の第一歩として、「手話言語条例」を市民の皆さんとともに作ってまいりたいと考えています。

 また、米原市には多様な世代が集い、安らぐことができる大きな公園がありません。子どもゾーン、若者交流ゾーン、平和祈念ゾーンを備えた市民公園の整備に取り組んでまいります。

 更に、米原市の自然環境に即した再生可能エネルギーの取組や、災害に強いまちの実現に向け、実践的な防災訓練による避難所設備の点検強化、消防団装備の充実、可搬式ポンプの積載車配備の拡充など地域防災力の更なる強化に取り組んでまいります。

 以上、市政に臨みます私の所信の一端を申し述べさせていただきました。

 これらは、市民の声と地域の願いをまとめたものであります。言い換えるならば市民の皆さんと作り上げた政策です。

 次の時代を支える新しい価値観の創造に挑戦をし、自ら身を切る改革を継続しながら、その実現に全力で取り組んでまいります。

 市民の皆さんをはじめ、市議会の皆さんにはなお一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、市長就任の所信表明とさせていただきます。

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