令和7年度 年度初め式市長訓示

更新日:2025年04月02日

皆さん、おはようございます。令和7年度の年度初め式を迎えました。
まずは、今年度入庁いただいた新規採用職員の皆さん、ようこそ、米原市職員の仲間となっていただきました。心から歓迎いたします。
米原市職員として、目指すべき職員像は、「成長志向でつながりを大切にし、積極的にチャレンジする職員」です。先輩職員や同僚と連携しながら、常に市民の幸福を考えて行動し、課題解決に向けて取り組んでいただきたいと思います。そして、仕事を通じて自己の成長につなげ、皆さんが持たれている思いや夢、希望をここ米原市で実現してください。
時代の流れに敏感である若い世代の皆さんの新鮮なアイデア、積極的なチャレンジが、米原市の将来の発展と賑わいの創出につながります。今までにない発想で、どんどん提案し、前向きに職務に取り組んでいただきたいと思います。
さて、先週金曜日に発生したシステム障害については、復旧に向け、迅速かつ的確に対応いただきました職員の皆さんに感謝申し上げます。これまで窓口での大きな混乱はなかったと伺っていますが、完全な復旧には時間がかかるとのことですので、関係課の皆さんには、負担がかかりますが、引き続き、復旧に向け尽力いただくようお願いいたします。
令和6年度を振り返りますと、最も大きな出来事は、やはり、 7月に3度に渡り伊吹山で発生した土砂災害です。周辺地域の市民生活に大きな被害をもたらし、被災された地域の方はもちろん、市民の心にも大きなショックを与えるものでした。地元自治会の方々、滋賀県、伊吹山再生を応援していただいた企業の皆さま、伊吹山ファンの皆さま、そして、職員の皆さんのおかげで、昨年12月には緊急対策が完了し、着実に災害復旧、伊吹山再生に向けて取り組みを進めていただいています。
3月25日には、滋賀県・米原市の合同プロジェクトチームによる、伊吹山保全対策の方針となるロードマップが策定されました。伊吹山の目指すべき将来像を 「地域の安全・安心を確保するとともに、多様な草花や植物でにぎわう伊吹山を取り戻す」とし、治山・砂防堰堤の整備や南側斜面の復旧、ニホンジカの捕獲強化を軸に保全対策を進めてまいります。魅力ある伊吹山を取り戻せるよう、引き続き、県や関係機関と連携し、取り組んでいただきたいと思います。
また、令和6年度は、災害の多い1年でもありました。8月には日向灘を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生し、気象庁は初めて「南海トラフ地震臨時情報」を発令しました。また、9月には、能登半島地震の被災地で、豪雨により再び大きな被害が発生しました。今年に入り、2月には強烈な寒波によって日本海側を中心に大雪となり、さらに、2月下旬から3月には、全国各地で山林火災が発生し、多くの市民の生活に影響を及ぼしています。災害はいつ、どこで発生してもおかしくない状況であり、市民の命、生活に直結する災害へと激甚化しています。平時より防災意識の向上を図るとともに、市民の命や財産を守るため、実効性のある広域避難計画の策定と市全体の防災力強化に努めていただきたいと思います。
そして、米原駅東口周辺まちづくり事業については、昨年6月に、進出する事業者が決定し、旧米原庁舎跡地の活用についても、3月議会でお認めいただき、新たなまちの賑わいづくりが始まりました。産業の活性化、雇用の創出、交流人口の増加につながることを大変期待しています。米原駅周辺だけではなく、飲食店や小売店の進出を促す、創業支援施策など、広く活用いただけるように周知していただき、産業用地の確保、企業進出に向けた取組も積極的に進めていただきたいと思います。
ご承知のとおり、合併当初、約42,000人であった人口は、5,000人減り、37,000人を割りました。加速度的に人口減少・少子高齢化が進んでいます。引き続き、向き合うべき最大の課題は「人口減少」であり、人口減少に対応できるまちづくりに取り組まなければなりません。人口減少がもたらすさまざまな課題を解決するため、今年度の施政方針では、50年、100年後を見据え、市民の皆さんがずっと米原で暮らすことができるよう、まちの未来を育てるタネを蒔き、持続可能なまちへつながる芽を育む1年にしたいと考えています。
施政方針において、最重点施策を5つのタネとして掲げています。
1つ目は「力強さのタネ 災害に強い安全な米原」です。
激甚化する災害への対応を念頭に市民の安全を守るための防災対策、先に述べた伊吹山の災害復旧、植生復元プロジェクトを、着実に進めていただきたいと思います。
2つ目は、「安心のタネ すべての人が安心して暮らせる米原」です。
持続可能な行政サービスへの転換を図るための移動市役所の導入、医療提供体制の安定のための地域医療構想の策定、そして、小中学校の体育館空調設備の整備により、子どもたちの快適な教育環境と避難所環境の向上を進め、市民へ安心を届けていただきたいと思います。
3つ目は、「暮らしやすさのタネ 住みやすい米原」です。
都市部への、女性、若者の流出が止まらない状況が続いており、空家の活用や米原の魅力を発信していただき、関係人口の創出、米原へ移住したいと考えていただける施策に取り組んでいただきたいと思います。また、子育てしやすいまちを目指し、身近に子どもとふれあい、子育てを楽しめる公園整備の検討を一緒に進めていただきたいと思います。
4つ目は、「元気のタネ 活気あふれる米原」です。
国スポ・障スポが、「びわ湖国体」から44年ぶりに滋賀県で開催されます。ホッケーで築いてきたレガシーを、さらに未来へ繋げ、スポーツで米原市が元気になるよう、大会で選手が輝けるよう、運営に万全を期していただきたいと思います。
最後は、「飛躍のタネ 市民とともにつくる米原」です。
市制20周年を迎え、これまでを市民と振り返り、子どもから大人まで、市民がふるさと米原への愛着を育んでもらえるような事業展開をお願いします。
また、今年度から、文書管理や電子決裁システムを含む内部情報システムの開始がスタートしました。働き方が大きく変わる節目にもなりますので、自らの仕事のやり方を見直し、業務の効率化、行財政改革にも積極的に取り組み、市民サービスの向上につなげてください。
社会経済に目を向けますと、混迷する世界情勢を要因として、食料品やエネルギー価格の上昇が続き、家庭経済に直接的な負担をかけています。政府は「強力な経済対策と物価高騰対策を打ち出すことが不可欠」としており、引き続き動向には注視していただきたいと思います。市民生活への影響は長期化しており、不安がぬぐえない状況が続いています。今年は、私自身、自治会や市民との対話の時間をできるだけ多く持ち、課題や困りごとを直接聴きたいと思っています。職員の皆さんも市民の声に耳を傾け、今、市民や地域が必要としていることは何か、やるべきことは何なのか見つけ、問題解決に向けて取り組んでいただきたいと思います。
本日から、新体制となり、新たなメンバーで仕事が始まります。お互いが信頼できる関係をつくり、議論し合える風通しのよい職場づくりを推進していただき、皆さんが心身ともに健康で、働きがいを感じる職場づくり、働き方を実践してください。1か月後には各部局別の重点目標ヒアリングがはじまります。私の目指す「住み続けたい米原」の実現に向けて、より一層施策を進めるられるよう、忌憚のない活発な議論ができることを期待しています。引き続き、よろしくお願いします。

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