令和6年 仕事始め市長訓示

更新日:2024年01月17日

発言要旨

皆さん、あけましておめでとうございます。
職員の皆さまには、令和6年の新年を健やかに御家族お揃いでお祝いをされたこととお喜び申し上げます。
この、年末年始、家族、地域での新たなつながり、ふれあいを持っていただき、充実した時間、正月をお過ごしいただいたことと思います。
1月1日、16時過ぎに令和6年能登半島地震が発生し、現地では震度7が観測されました。大変厳しい状況が年初め早々私たちの前に現れました。
さらに、羽田空港では航空機事故も発生しました。何が起きるかわからないという年明けになりました。
能登半島地震を受け、早速対応の準備を進めていただいていますが、石川県、特に能登半島付近の市町への救援救助につきましては、体制が整い次第、行動、搬送業務を行っていただきたいと思います。
この1年間は変化を起こし、まちの未来を創る年にしたいと考えます。これは変化が起きているということではなく、自ら変化を起こしていかなければなりません。
特に、人口減少の問題です。5年前と比較すると、米原市では、年間80人近くの出生者数が減っています。この人口減少の背景は、若い人たちが子育て、結婚に希望を持てないという現実です。給与所得水準の低さ、非正規雇用という不安定な状況の中で、結婚や子育てをしようと考えにくくなっています。このことが出生率を下げていることは間違いない事実です。この人口減少に立ち向かうため、地方自治体の存在、根幹を揺るがす危機です。厳しい感覚を持って手立てを考え、私たちにできることは何でもやろうという姿勢に立ってほしいと思います。
結婚、妊娠、出産、子育てについて、米原市は間違いなしに応援していますということが言える、あるいはそのことの結果を市民の皆さんに提供できる体制を整えてほしいと思います。この展開につきましては、職員それぞれの立場で御協力、あるいはリーダーシップを司ってほしいと思います。
人口減少の現実は地域に現れています。高齢者の孤独、孤立の実態が広がっています。買い物出来ない、一人で外出ができない。例えば、時計や蛍光灯の電池を変えられないとか、ゴミを出せない事実があります。この問題が加速化し、弱い人たちがますます生きづらくなっているということを、私たち行政がしっかり対応しなければならないと思っています。
昨年、地域共生社会全国サミットに参加した際に「幸福寿命」という言葉が印象に残りました。私たちは、平均寿命、健康寿命ということを言い続けてきました。しかし、一歩進み、市民が幸せであるか、納得感や幸福感を味わって人生を送っておられるかどうか、そのことも市民や地域に向き合っている地方公務員としてキーワードなるということを聞いてきました。高齢者やハンデのある方が幸せ感を持って暮らしているかどうか、そう感じられる体制が整えられているかも問われています。少数だからいいのではなく、少数者だからこそ手を差し伸べる対応をしていただきたいと思います。
米原市では、地域お茶の間創造事業を続けてきました。地方自治体だからこそできる地域施策として、地域お茶の間創造事業の裾野をもっと広げ、内容を工夫していく、このことも今年大いにチャレンジしていただきたいと思います。
令和6年度の骨格指針にも示した通り、人と環境のかかわりを見つめ直した「持続可能なまちづくり」として、今の暮らし、生活スタイルを変えていく必要があります。脱炭素の地域づくりやDXを推進し、デジタル化をさらに進めていく必要があります。
脱プラ、ペットボトルをやめるなど、生活スタイルを変えることで風景が変わる、世の中にあった当然のことが変わり始めているという空気を創っていくことが大事だと思います。
また、昨年は伊吹山ショックという言葉を使ってきましたが、惨憺たる伊吹山の状況を見せつけられました。今一度、自然とのバランス、自然との共生の問題、米原市は伊吹山のある自治体として、なにより環境、水問題について厳しい対応をとっているまちとして、今一歩前へ出た対応をお願いします。
伊吹山での植生復元プロジェクトの取組、「営農型太陽光発電」事業の普及、さらには「まいばら農業塾」などの芽生えを作っていただきました。この芽を大事に育てたいと思いますし、このことを通して米原ファンを増やし、持続可能なまちの実現、着実な実行を今年図りたいと思います。
結びに、私は、米原市の持っている可能性は大きいと自負しています。米原市の可能性について、職員の皆さん一人一人が気づき、見つけていただきたいと思います。そのためには、市民の声を聴き、地域の実情を見ることです。市民の皆さんが持っておられる願いや希望に寄り添うことです。その中で、職員だからこそ気づかせてもらえ、職員だからこそ見ることができます。可能性をどのような形で具体化し、実現していくか分析していただきたいと思います。
可能性を形にする一つとして、昨年来、皆さんに努力していただいた米原駅東口まちづくりプロジェクトです。4月には事業者を決定し、3年以内の竣工を目指し、土地譲渡の契約を5月、6月に結びたいと思います。ここに可能性がカタチとして現れると期待しています。
また、庁舎のライトアップをすることによって、米原市をアピールしていただきたいと思っています。現場では、困難な課題があると聞いていますが、ぜひ工夫してください。ライトアップを願っているハンデのある人達や地域、全国で連帯して運動していきたいという市民の声に応えるため、市民が願い、そして全国のさまざまな願いを持っている人たちと連帯している市役所として、ライトアップされている庁舎を令和6年に誕生させたいと思っていますので、対応をよろしくお願いします。
災害の救援、救助については、職員自らがさまざまな災害に遭っている全国の皆さんに思いを馳せてください。朝日地区で起きた竜巻を思い出してください。全国から暖かい支援が届きました。支援を受けた地域の皆さんがそれを糧にしてまちづくりを進められました。受けた恩をきちんと返していける人を育てておられました。米原市も自分たちが被災をしたという経験を、被災地に対して熱い思いで返し、お届けしていきたいと思います。仕事始め早々ではありますが、石川県能登半島に対する支援作業についても早急に着手していただきたいと思います。
さまざま申し上げましたが、私たちは、令和6年、地方公務員として、米原市職員としてさまざまな形で活動します。それは決して自分のためではありません。地域に暮らす人たちのために私たちの仕事の結果が待たれています。元気と勇気を持って、温かい思いで人に接してください。人と温かい手を握り合う、人を救う、そういう市の職員として、今年1年、力を尽くしたいと思います。皆さんと共に頑張れることを大きな誇りにしています。
最後になりましたが、職員の皆さん、職員の御家族共々、良き1年となりますことを心から念じさせていただきまして、仕事始めのあいさつとさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いします。共に頑張りましょう。

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