令和5年度 7月1日市長訓示

更新日:2023年07月14日

発言要旨

皆さん、おはようございます。令和5年度がスタートして3か月が経ちました。この間、新型コロナウイルス感染症の位置付けが感染法上5類に移行し、地域ではさまざまなイベントが再開されています。マスクの着用も個人の判断ということになり、マスクを外している子どもたちと話すと、表情が非常に豊かで楽しそうに会話をしてくれます。その姿を見て、もっと安心できる社会づくりを前に進めなければならないと感じました。
観光客も増えており、市役所内の観光案内所には、外国人観光客もたくさん来庁されていると聞いています。社会経済の正常化が進みつつある一方で、電気代、ガス代、灯油代、そして食料品の物価高騰が続き、市民の暮らしの負担がますます大きくなっています。特に、低所得世帯や子育て世帯の暮らしにしっかりと向き合い、支援金の支給などを行ってきました。少しでも早く、安定した市民生活を送れるよう、新たな施策展開も行っていかなければならないと考えています。
第2回定例会は、先月28日に閉会をいたしました。議決いただいた事項については、速やかに着手し、早期に完了できるよう、計画的に遂行していただきたいと思います。
定例会閉会の挨拶でもお話させていただきましたが、近年の異常気象により、米原市では象徴的に伊吹山に影響が現れています。今、手を打たなければ伊吹山の自然が失われる、あの雄大な姿が醜いものになってしまうと、大変強い危機感を持っています。そこで、伊吹山みらいつくり隊を募集し、「伊吹山レンジャー」として2人の隊員を配置し、先日、任命書も授与いたしました。任命したお2人には、今年度から3年間、「伊吹山レンジャー」として、伊吹山の利用指導、美化清掃、登山道の整備や獣害柵の維持補修、さらには、登山者の応急処置や植生植物の説明などにも取り組んでいただきます。伊吹山を守り、伊吹山の良さをしっかりと次の時代に伝え、伊吹山ファンを増やすことにも、大いに期待しているところです。
伊吹山再生のみならず、米原市の環境問題については、脱炭素、CO2、温暖化の問題があります。省エネや再エネなど、暮らしのあらゆる段階、パーツごとに、どんな努力が必要か、どんな結果を創るのか、まだまだ議論する必要があります。ぜひ、全庁的な取組として、さらに加速させてほしいと思います。
永年の懸案事項である米原駅東口の関係について、経済社会が大きく変化をしている中、これまでの反省、経験を踏まえて、再スタートをすることにしました。米原駅東口の公有地利活用に関する「サウンディング型市場調査」を開始することになり、より民間事業者が、参入・進出しやすい条件を整えるために、覚悟を持って、事業者決定まで進めていきたいと思っています。滋賀県唯一の新幹線停車駅を持っているまちです。交通アクセスを活かし、米原駅東口の賑わいの創出、駅周辺の人口増加や米原市のイメージアップを図るため、それぞれの持ち場で滋賀県の東の玄関口としてまちを盛り上げていく施策に、ご協力をお願いします。
この7月は、「なくそう就職差別 企業内公正採用・人権啓発推進月間」です。同和問題をはじめとする人権問題に対する正しい知識や理解を深め、差別のない明るい職場づくりを推進するため、管理職を中心に企業訪問を実施していただきます。しっかりと啓発に努めてほしいと思います。特に外国人労働者については、給与実態、年金や社会保険の加入状態を含め、対応が不十分であり、欠陥があるように思います。働くことが生きがいになり、労働者の幸せづくりにつなげることができるまちになっていく必要があります。また、DVやハラスメントの問題については、子ども、女性、高齢者、ハンディを持っている人たちに対する遅れた人権意識を持つ社会実態があります。その方々が生きづらさを持っているということについて、我々は鋭い感覚を持ち、寄り添っていくことが必要ではないかと思います。多様性を認め、本当の豊かさを享受できるように、しっかりと向き合っていきたいと思います。
日本ではまだ、男女の役割分担が古い形で残っています。このような中、男性職員育児休暇の取得率が令和4年度は、84.6パーセントという高い取得率となりました。現在も6人の男性職員が育児休暇を取得しています。育児休暇を取った男性職員からは、「パートナーと一緒に悩みを共有でき、大変貴重な経験であった。育児休暇の成果をぜひ仕事で生かしたい」という意見を聞いています。米原市の職場は、子育て世帯、若い夫婦を応援している、それが、市民への向き合い方だというまちづくりの起点として、さらに強めていきたいと思います。
一方で、育児休業職員のいる所属部署の職員の皆さんには、少なからず負担がかかっているということも承知しています。お互いに理解し合い、子どもと一緒に、夫婦で、家族で、温かい家庭を作ること、そのことがベースになり、職場の人間関係が変化していくことに繋がっていくと思います。
私は、男女の役割分担が古い社会意識として残っているということが、女性が結婚を躊躇する理由の一つだと考えます。結婚することで損をするという社会意識がある限り、人口減少に立ち向かい、結婚をして、子どもを産んでくださいなどと、簡単に言うべきではないと思っています。遅れた男女の役割分担意識を払拭し、子育て支援、若者支援、そして結婚支援に取り組んでいきたいと思います。
国では、異次元の少子化対策、県も、「子ども・子ども・子ども」と子どもを真ん中におき政策を進める動きがあります。少子化問題の出発点は、我々地方自治体です。しっかりと職員が施策提案をしていく、そういう米原市役所を築いていきたいと思います。
結びに、これから、本格的な台風シーズンを迎えます。予期せぬ雨量が短時間に発生し、災害が局地的に発生しています。いつなんどき線状降水帯により土砂災害が発生するかわからない状況です。気象情報を注視し、県や関係団体とも連携して、市民を守る水防対策を講じていただきたいと思います。
日増しに暑さも厳しくなっています。熱中症対策にも十分配慮し、体調管理を万全にして、厳しい夏を乗り切ってください。引き続き、皆さんの懸命なご尽力をお願いします。今月も頑張りましょう。

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