令和4年度 年度初め式市長訓示(要旨)

更新日:2022年04月07日

皆さん、おはようございます。昨年の5月6日に新庁舎が開庁して、間もなく1年が経とうとしています。
ご承知のとおり、コロナ禍での新時代のスタートとなりました。今でもこのコロナの問題は大きな重圧となっていますが、昨年は、コロナ感染も小康状態であったことから、幸い合併15周年の記念式典を開催することができました。2年目に入った今、いよいよ私たちは、この米原新時代をいかに広げていくのか、米原市の存在価値や魅力を創造していく一歩が、令和4年度の大きな仕事であると思います。
新庁舎となり、統合された職場でさまざまな気づきがあると思います。ぜひ、その出来事や経験、学びを振り返り、みんなで寄り合って仕事ができる環境が与えられたことにより、この令和4年度に、私たちは何をしなければならないのか、それぞれが思いと方針を持ってほしいと思います。
そして、この本庁舎は滋賀県の東の玄関口であり、来場者を迎えること、人々を歓迎するという気持ちを忘れないでほしいと思います。8月には、米原駅自由通路と本庁舎3階をつなぐ連絡通路が完成し、私たちは、関西初の新幹線停車駅に直結した市役所庁舎を世に一歩前に出すことになります。同時に、市民活動スペースに、リモートワーク環境を整備したコワーキングスペース「TETTE(てって)米原」を本格オープンします。待ってて、寄ってってなど、〇〇してってという意味合いで、気軽にこの場所を使ってほしいという思いが込められています。米原市役所が市民だけの庁舎ではなく、広く県民やJR利用者を含めて活用いただけるスペースに生まれ変わろうとしてます。ぜひ訪れる人や市民の皆さんを迎え入れる挨拶が職員の皆さんからも当たり前のようにでるようにお願いします。また、この市民活動スペースの在り方も、民間や商工会等に議論させてもらっていますが、市職員としての積極的な活用提案をしてほしいと思います。
さて、新型コロナウイルス感染症の状況ですが、3年目に入り、未だ収束の気配は見えません。ワクチン接種推進室では3回目のワクチン接種を進めており、すでに4回目の接種の準備も始めていただいています。
コロナ禍により多くの市民や事業者の皆さんが疲弊しておられます。中学生や高校生においては、3年間、同級生や先生の顔を見ないまま、学びを終えて卒業をしています。この異常な状態を早く克服したいと思っていますし、地域の経済的な不安や深刻な状態に、市として、もっとできることがあれば、皆さんから積極的なアクションや提案をほしいと思っています。肌感覚で、誰がしんどいのか、どうすれば解決できるのか、現場を知っているのは、国でも県でもなく、基礎自治体と言われる私たち市や町の職員です。その原点に立って、市民から頼られる職員、市民に期待され、この時代を一緒に歩むことができる米原市役所をつくっていこうではありませんか。
一方で、もう一つ深刻な話をせざるを得ません。ロシア軍がウクライナへ侵攻し、戦争が現実に今行われています。私たち地方公共団体からは何か遠くのこと、よその出来事のように思うかもしれませんが、ガソリンや石油製品、小麦や水産物など国内でも大きな影響が出始めています。
今年の夏に予定されている参議院選挙では、おそらく、平和や憲法の問題が大きな議論になると思います。先ほど、新入職員の皆さんに宣誓をしていただきましたが、憲法を守りながら仕事をし、憲法に書かれていることを具体化するのが、私たち地方公共団体としての仕事です。とりわけ、米原市は非核平和都市宣言をしており、この中で、核を持つ国に対して核兵器を捨てようというふうに呼びかけています。武力に対して、武力で抗うのではなく、武力がなくなることをもってしか平和はつくれません。核兵器を持つことが平和をつくるのではなく、この核兵器があるからこそ、深刻な人道上の不安を生み、人々の人生を大きく狂わせています。核がなくなることで平和に近づくことができるということを、私は、高々と自信をもって、日本の国民として言い続けていきたい思いでもあります。そういう意味も含めて、ぜひ平和の問題、日常の暮らしや経済の問題についても敏感になり、それぞれの思いをしっかりと持って、仕事と社会に向き合ってほしいと思います。
そして、もう一つ、不安なことは、東日本大震災から11年が経過し、福島沖で三度地震が発生したことです。市と相互応援協定を締結している福島県の相馬市では、震度6強という地震に見舞われています。この度、給水車と職員4人を1週間派遣し、相馬市の立谷市長から丁寧なお礼の連絡をいただきました。今年の大雪のときにも、市内の業者やボランティア、シルバー人材センター等を含めて、大変な業務作業をしていただき、多くの小学生や中学生からお礼の言葉をいただき、大変感動しました。私たちの日常は決して当たり前のものではなく、非情な非日常は、いつでも当たり前のように押し寄せてくるということを忘れないでください。
そして、ようこそ、新入職員の皆さん、米原市役所に入庁していただきました。皆さんこそ、私たちの大事な宝です。躊躇や遠慮は一切いりません。今、私たちは、皆さんの新しい感性を必要としています。時代は大きく変化しており、どんな時代が来るかわかりません。ぜひ、私たちの新しい仲間となって、共に不安や課題を解決できる活躍を大いに期待しています。
結びに、この3月に開催された第1回米原市議会定例会では、新年度の令和4年度の予算を可決いただきました。ぜひ地域に早く届けようではありませんか。実施に向けた具体的な計画や各持ち場でのやり方や進め方について、今日から真剣な議論を始めてください。今月から来月にかけて、各部局別の重点目標ヒアリングを行いますので、私も真剣に皆さん方と向き合いたいと思います。
どうすれば時代の課題を解決できるのか、そして、市民の皆さんに役に立つ市役所として成長するための答えを言えるよう、令和4年度の米原新時代を、ともに力を尽くし、汗をかいて、共に頑張ることをお誓いし、皆さん方の健闘とご活躍を心から祈念を申し上げ、年度初めの私からの訓示とさせていただきます。
共に頑張りましょう。

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