平成28年度年度始め式市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

4月1日(金曜日)

 皆さん、おはようございます。今日は辞令交付式ということで、多くの皆さんに米原庁舎へ登庁いただき、ご苦労様でした。

 3月の事を少し話したいと思いますが、市議会第1回定例会において、平成28年度予算を原案どおり通していただきました。速やかに事業着手し、年度内に事業が完了するよう、目標管理、進行管理をしっかりやってまいりたいと考えています。当然のことではありますが、課内、そして市役所内の横連携で事業遂行に向けて早速取り組んでください。

 庁舎問題についてです。特別多数議決ということで、可決には3分の2以上、14人以上の議員の賛成が得られなければ事業を進めることはできません。残念ながら第1回定例会では1人及ばず、13人の賛成という結果になりました。いよいよ時間がなくなりました。しかし、米原駅東口に統合庁舎を建設し、東口に新しい街並みをつくることをおいて他に、米原市がこれから拠って立つ、あるいは目指すべき道はないと私は確信しています。時間は限られておりますが、議会の了解を得られるように懸命の努力を続けてまいりますので、職員一人ひとりのご協力をお願いします。

 本日付けで人事異動を発令しました。いつも申し上げておりますが、人事は極めて難しい問題です。人事担当部署においてもいろいろと苦労してくれた結果です。それぞれの受け止め方があろうと思いますが、人事にパーフェクトはありません。それを補い、より良い組織を創り上げていくのは、一人ひとりの心掛けと配慮だと思いますので、このこともお願いをしておきます。

 いよいよ28年度です。繰り返しになりますが、米原市の地方創生は真剣勝負です。「女性や若者が活躍するまち」「若者世帯が移り住むまち」「子育てのしやすいまち」「駅と駅、地域と地域を結ぶ、便利で快適なステキなまち」こうしたまちづくりに平成28年度邁進していくことで、市民の希望や願いが叶う「希望都市まいばら」の実現を目指してまいりたいと思います。ご承知のとおり、今、極めて厳しい人口減少と地域疲弊が進んでいます。この未曾有の課題に対し、どのように効果的な施策を打ち出し、結果に結びつけていけるか、もちろん市長である私の責任は重大ですが、職員一人ひとりが、地域をどうしたら元気にしていけるのか、小さなまちにどうしたら未来展望が描けるのか、懸命に考え、地方創生に取り組んでほしいと思います。その際、大変重要なことは、「市民の視点」「地域の願い」「仕事のスピード感」です。皆さんがこれまで積み重ねてきた経験やノウハウを改めて見つめ直し、新鮮な気持ちで従来の取り組み方を問いもしながら、新しい政策展開をそれぞれが心掛けてください。

 そして、本日は、新規採用職員の皆さんをお迎えすることができました。まずもって、皆さんの米原市役所への入庁を心から歓迎します。皆さんの持つ若いエネルギー、感性や仕事の手法などで、市役所に新しい風を送っていただくことを期待しています。失敗を恐れることはありません。若いということはやり返すことができるということです。どうしても私たちは足踏みをしてしまうことがありますが、皆さんには、一歩前に出て仕事の道筋をつくる勇気を持ってほしいと思います。そして、仲間との連携を大切にしてください。仕事は一人芝居ではありません。「米原仕事」はチーム仕事です。チームで仕事を成し遂げるのです。仲間をつくり、仲間と共に、仕事のやり方や市民感覚について常日頃から議論をする。良い職場が良い仕事をする。良い仲間をつくることが良い結果をつくる。この米原方式を皆さんの中に是非取り入れてほしい、そんな思いでいっぱいです。

 皆さん方も、ブータン王国の国民総幸福量のお話をご存知かと思います。もう大分以前のことですが、ニュース番組でブータンのことを取り上げていました。2人のキャスターのやり取りで、一方のキャスターが「あなたはいつ幸せを感じますか」と、もう一方のキャスターに問いますと、聞かれたキャスターは「私はおいしいものを食べてゆっくり寝られる時に幸せを感じます」と答えました。一方で、ブータンの映像では、あまり綺麗とは言えない服を着たおそらく中学生くらいの年頃の男の子が、「人が喜ぶことが自分の幸せです」とポンと答えていました。私たちはこの落差をどう受け止めたらよいのでしょうか。人が喜ぶことが自分の幸せと言い切ることができる、公務員の仕事はこうでなければならないと私は思います。そういう仕事ぶりを米原市職員に期待しています。

 もうひとつ、マザー・テレサの話も少ししてみたいと思います。彼女はカルカッタで倒れている人や病気の人、一人ぼっちの人に寄り添います。なぜ寄り添うのか?ある時、テレビを見ておりますと、彼女ははっきりと言いました。「私は、貧しいから、病気だから寄り添うのではありません。私は小さな声でそのおばあさんに、一人ぼっちの子どもたちに、あなたは一人ではありませんよ、そういうつぶやき、言葉掛けをしている」と。そうなんです。人は、誰かがあなたの側にいますよと言われたとき、それを実感したとき、自分は一人ではないんだ、頑張ろうという思いに立つことができます。米原市では、人と地域に寄り添う行政、ヒューマンスケールのまちづくりを進めてまいりたいと思っています。人に優しく、人を大事にする、人を支える、こうした拠点がこの米原市役所です。「『私が』ではなく、『みんなが』いいところだね」、「ここで結婚をし、子育てをし、暮らすことが素敵ですよ」と、こんなつぶやきが生まれるまち・米原を目指して職員の皆さんと共に頑張りたいと思います。

 米原市は必ず結果を作れると私は信じています。平成28年度は、米原市が大きく飛躍するための可能性を示す大変大事な年度です。新しい仲間も増え、テーマも決まっています。滋賀県内で一番小さな市ではありますが、最も可能性があり、期待と希望あふれる米原市の平成28年度が今日から始まることを肝に銘じて、共に汗をかき、共に頑張ることをお願いして、本日の訓示とします。今年度もどうぞよろしくお願いします。

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