平成28年2月市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

2月1日(月曜日)

 皆さん、おはようございます。本当にひと月過ぎるのが早く、年が明けたと思っていたら今日から2月です。

 1月12日から15日にかけて平成28年度当初予算ヒアリングを実施しました。昨年10月下旬から作業を進めてもらっていましたが、28年度当初予算案を作成していただくことができ、まずは皆さんにお礼を申し上げます。ヒアリングを実施し、課題もまだまだ多いと実感していますが、そのひとつとして、横連携があります。私自身も縦割り行政の中で過ごしましたので、言うは易し行うは難しいということはよく分かりますが、だからこそチャレンジしてほしいと思います。28年度予算編成でこの横連携がパーフェクトということではありません。それぞれの立場で、関係する部署や職員と議論し、その中で新しい展望が見えてくると思いますので、そこにやりがいを感じながら、横連携によって総合力や職員力が発揮される市役所となっていけるよう、引き続きご尽力をお願いします。

 1月19日に、山東小学校区に山東診療所を開院していただくことができました。旧山東西小学区においては、従来、何人も町医者がいらっしゃいましたが、その方たちがお亡くなりになるなどで、お医者さんがいらっしゃらない状態が十数年続いておりました。オープン当日は、私も現場を見せていただき、大勢の方が一挙に押し掛けているという状況ではありませんでしたが、来院されていた地域の方と話をしますと、歩いて、あるいは送迎してもらえる範囲にお医者さんが来てもらえて本当に助かるとお礼を言われました。お礼を言われる立場ではないことは承知しておりますが、改めて願いを着実に実現していくことがいかに大事かということを実感しました。とりわけ、私たちは地域医療について、しっかりとした体制を築き上げていきたいと取り組んでいる中、今回の山東診療所の開設により、旧小学校区単位で市内にお医者さんがいない地域がなくなりました。大変なご努力をいただきました関係職員に改めてお礼を申し上げます。

 元三重県知事の北川正恭さんが書かれた文章を読み返してみました。今、私たちはノー残業やノーネクタイという言葉を使っていますが、もとは北川さんが使い始めたそうです。北川さんは、三重県庁で管理職が連続して9日間休暇を取得することも始められたのですが、このことについて、「休まないことを前提に決められた通りの仕事をする、これが美徳だというふうに考えている公務員像。ここからやっぱり脱却しなければならない」とおっしゃっています。公務員はこんなもんだろうという思い込みが私自身も含めて皆さんもあるかと思いますが、こうした思い込みや先入観を取り除いていかなければ、本格的な改革は進まないということです。同じ環境で、同じ時間に出退庁して、国や県から与えられた制度や予算を間違いなく執行することが市役所なんだという思い込みがもしもあるとしたら、改めてください。私たちはまだ地方分権改革の過程にあります。自己決定、自己責任が果たせる地方自治体へとなっていくために、地方自治体職員としてもう一度足元を見つめ直してほしいと思います。

 先日、神野直彦先生という、私にとっては地方自治の大先生のお話を聞く機会がありました。その際、地方分権改革推進委員会の発足にあたって地方六団体が文書を政府に提出しているが、その文章をもう一度読み返してほしいとおっしゃっていました。一部省略しますが、文章には次のように書かれています。「地方分権改革の目標は、人々の暮らしを支える公共サービスに関する地方の役割をより拡大し、住民が安全・安心に暮らせる豊かな社会を実現することにある。地域の個性を活かした多様性と創造性にあふれた社会を実現することにある。」市民の皆さんや地域のそばに安心や安全、そして豊かさがあり、さらに個性あふれる多様な制度設計の下で、創造性豊かな市民や若者が育っていく地域社会を目指すことが地方分権改革の要です。今一度、皆さんも思い返してほしいと思います。

 2月25日から平成28年度当初予算を議論する第1回定例会が開催されます。28年度予算を可決していただくことが第1の目的です。そしてほぼ同次元の目的として、米原市役所位置設定条例について原案どおり可決いただくことがあります。私自身も最善を尽くしていきたいと思いますので、米原の未来展望をどこから始め、どんな装置を作るのか職員一人ひとりが考えを持ちながら、28年度で新しい出発をしていくんだという強い思いで25日からの定例会に向けての準備を進めてください。

 先ほど、改革について話しましたが、とある外資系企業では、ゲーム機が社内に置いてあるそうです。創造的な仕事のためには、昼休みや仕事が終わってからではなく、仕事中にゲーム機で遊ぶことも大切であるという考えからゲーム機を設置しているようです。私たちの職場ではとてもそこまではできませんが、職員の皆さんがもっと自由闊達に議論し、横連携を進めながら想像力をたくましくしていくことが、新しい時代を切り開いていく上では必要です。従来の発想や制度ではとても乗り越えられない課題にチャレンジしているという思いに立って、平成28年度に向けて、この2月を過ごしてほしいと思います。助走がしっかりできれば、ホップ、ステップ、ジャンプへとつながっていきます。

 平成28年度を共に切り開いていくという決意のもと、この2月もご尽力いただくことをお願いして、今月の訓示とします。

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