平成27年10月市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

10月1日(木曜日)

 皆さん、おはようございます。朝のあいさつ運動、ご苦労様でした。

 昨日、米原市議会第3回定例会が閉会しました。我々は、この議会で、「米原市役所位置設定条例の一部を改正する条例」を上程させていただきました。結果はご承知のとおり、継続審査となりました。私自身といたしましては、特別多数議決案件でありますので、合意形成のための時間が与えられたものと前向きに捉えていきたいと思います。自治体にとりまして、市役所の位置を決めるということは、50年、あるいは100年に一度あるかないかの重要案件です。今月末には、地方創生の総合戦略を公表したいと考えておりますが、市役所の位置と米原駅東口について、この総合戦略の中で、しっかりと説明していきたいと思います。米原駅東口の活性化とまちの中核となる地帯を創ることを通して、米原市が次のステップに進めるようにしていきたいと思います。そのためには、時間と合意形成が必要であり、今月必死になってこの問題に取り組みたいと思いますので、職員の皆さんにおかれましても、ご理解とご協力を賜りたいと思います。

 先月18日、19日と福島県相馬市へ行ってきました。相馬市では、ご存知のとおり室谷さん(相馬市へ米原市から派遣している職員)が活躍をしてくれています。彼は、周りの職員ともよい人間関係を築きながら、高台移転の補償など、まさに市民の皆さんの合意形成のために寝食を忘れて頑張ってくれています。改めて米原市職員を誇りに思い、米原市から東北復興のために職員を派遣していることをうれしく思いました。

 立谷市長とも面談をさせていただきました。立谷市長は、一貫して地域の復興のため、強いリーダーシップで市役所、そして市民を牽引されています。3.11で相馬市では10人の消防団員が殉職されています。その人たちの年齢は30代、お子さんたちは小学生です。立谷市長は、この子どもたちの将来に責任があるとはっきりおっしゃっており、中学から大学までの学費や下宿代について公費で負担していくということで、世界中へ発信し、約5億円の基金をすでに積み上げられたとのことです。消防団に対する指揮権を持っている市長として、結果的に遺家族をつくってしまったということに対する責任感を思うと、いつも私は胸が熱くなります。私たちは日頃、行政サービスの提供と言っていますが、最後は命の問題、若い人たちの未来について責任が持てる政策をどれだけ備えているかだという大きな教訓をいただきました。

 相馬市役所表敬訪問の翌日、福島県の大内宿において花嫁行列と長持ち唄ということで、花嫁行列に参加してきました。米原市からも1組のカップルが参加されていました。蒲生氏郷が会津藩を領地としたことを縁にして近江の花嫁行列や長持ち唄が伝わり、それが綿々と残っているということを縁として、新しい絆が築かれたものです。災害に見舞われ、また、大内宿がある下郷町は人口規模としては小さなまちですが、皆さんまちづくりに前向きに取り組んでいらっしゃいます。皆さんの笑顔が非常に印象的であり、米原市が関わりを持ったことについて、心から歓迎をしていただきました。

 少し前までは、米原市にもあの花嫁行列と長持ち唄は地域にありました。確かに結婚は個人の問題ですが、当時の地域社会は、結婚を地域全体で支える、支えるという言葉も使わなかったと思いますが、皆が見守り、皆が祝福される地域社会があったと思います。葬儀葬列も同じです。身内だからとかいうことではなく、地域で同じように育ち、頑張って暮らすということを土壌にしながら、皆で励まし合い、皆が悲しみを享受する、そういう地域社会が私たちの周りにありました。私たち地方自治体は地域に向き合っているわけですが、地域にあった力、あるいは地域が備えている力を是非今一度、問い直したいなと思いました。これは、地域の防災力、教育力、福祉力にも大きく関わることです。大内宿の皆さんは本当に感激をして、花嫁さん、花婿さんに声を掛け、祝福していらっしゃいました。全くの他人がそのように祝福をし、そういった祝福を受けた感激を忘れずに人生を歩んでいく。そういう祝福の仕方が私たちにもあったということを見せつけられて、地域に向き合う自治体職員として、このことに今一度違う解釈や思いも取り入れていきたいと思いました。

 いよいよ10月です。27年度は米原市にとって合併10年という記念すべき年度であり、10月10日には米原市合併10周年記念式典を挙行します。式典の中では、私どもがこの間大変お世話になっています本市行財政改革市民会議座長で、四日市大学副学長の岩崎恭典先生の記念講演があります。岩崎先生には、地方自治や協働、未来に向かって自治体のあるべき姿などを気概も含めてご教示いただいていると私自信は受け止めています。職員の皆さんにはできる限り参加していただき、先生の講演を聴いていただきたいと思います。

 5日からは部局別戦略計画ヒアリングを始めます。28年度施策の構築が目的ですが、27年度事業の進捗についても意見交換をしたいと思いますので、しっかりと準備をして臨んでいただきたいと思います。繰り返しになりますが、27年度は単なる27年度ではありません。10年、あるいは20年先の米原市を見通し、何に着手すべきか、何を思いとして準備を始めるのか、そういった重要な年度だということを申し上げておきます。

 また、部局別戦略計画ヒアリングの実施に当たっての議論の中で、管理職以外の若手職員に傍聴でもよいので参加してほしいということを申し上げています。三役や幹部職員がどんな議論をしているのか、若手職員にできるだけ早い時期に触れてほしいと思いますので、こちらについても御協力を賜りたいと思います。

 財政問題や人口減少問題など我々が努力をしなければ、大変厳しい状況が予測されます。私たちは市民の皆さんから責任ある立場をいただいています。私たちが提供する市民へのサービスが本当に支持を得られているのかという点も含めて、危機感を持って、各施策について議論したいと思います。

 最後に、10月はさまざまなイベントや地域行事が行われます。10日、11日には、米原駅東口広場で「米原ぽっぽフェス2015」が開催されます。職員の皆さんには、家族サービスも兼ねて参加いただき、参加者からの意見や反応を通して、米原市の評価についての情報を自ら得てほしいと思います。

 太鼓踊りや曳山祭など地域ごとの伝統的な祭りや行事の開催に当たって、職員の皆さんがボランティアスタッフとして支えていただいていることを承知しております。地域貢献をさらに進めるとともに、市民や地域の課題を現場で見つけるチャンスとしても生かしてほしいと思います。

 下半期が始まりました。上半期の総括と来年度に向けての準備を本格化させる貴重な10月です。健康に留意いただき、ご努力いただきますことをお願いいたしまして今月の訓示とします。

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