平成26年仕事納め式市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

12月26日(金曜日)

 皆さん、大変ご苦労様です。仕事納めということで、平成26年度に皆さんと一緒に取り組んだ事業を少し振り返りたいと思います。

 私は、従来から、子育てと少子化問題を市政の大きな柱として取り組んできましたが、26年度においては、中学生までの医療費無料化や市内全小学校への空調設備完備といった教育・子育て環境の整備を行うことができました。

 また、地域医療の問題について、26年内に米原市地域包括医療福祉センターの工事に着手することができました。

 地域お茶の間創造事業につきましても、市内13か所で地域課題や困りごとの解決に向けて創意と工夫を凝らしたさまざまな展開をしていただいています。

 ゲートボールをされる皆さんが長年要望されてきたすぱーく山東の人工芝への全面改修についても、26年度予算化をもって応えることができました。高齢者の皆さんをはじめとする市民全体の健康づくりにスポーツが大いに役立っているという観点での事業展開であったと思います。

 人口減少問題の中でクローズアップされている結婚、そして前段となる出会い。行政として本格的に取り組むべく26年度は婚活支援事業「赤い糸発見プロジェクト」に取り組んでいただきました。10月と12月には出会いの場となるパーティーを開催していただき、カップルも成立しました。市民の皆さんからも好評をいただいています。今まで我々もどこか躊躇していた部分について、市民の願いに応えていくため、大胆な判断をし、職員が陰日向となって取り組む。このような事業展開に努力していただいた一人ひとりにあらためて感謝をしたいと思います。

 米原市の未来展望の中で欠かせない米原駅周辺の賑わいについて、新幹線米原駅開業50周年を記念して「米原ぽっぽフェス」を創ることができました。久々に大変な賑わいを米原駅周辺につくっていただくことができました。また、その前日には、米原市チャレンジショップ「Azalea(あぜりあ)」のオープンもできました。商工観光課や建設課の皆さんにはお盆休みに「おかえりやす!米原」ということで、市内観光のアピールと物産販売をしていただき、頭が下がる思いです。このような取組の積み重ねにより、米原市がアピールできる社会資本である米原駅周辺が、来年、新たなデビューができるのではないか、そんな思いに立っています。

 職員全体という形で取組を始めました地域担当職員制度ですが、未だ限定的な展開になっています。新たな取組であることから、さまざまな課題や問題点が浮き彫りになっていることも認識しております。しかし、新たな取組であるからこそ、新しい課題も生まれてくると思います。市民の立場で地域課題の解決に参画しながら、地域と市役所の距離を縮めていく。地域に寄り添うとはこのことであり、肝心要の仕事です。そういった点からも、今年度、地域振興部を創設しました。課題もあると思いますが、引き続き議論をしながら、前を向いて、結果を残していきましょう。

 新しい取組という点では、県との関わりもありましたが、伊吹山入山協力金の徴収という画期的な取組を行いました。今年度は試験徴収でしたが、27年度の本格実施を含め、今後もさまざまな議論が予想されます。いずれにしましても、私たちは伊吹山に、そして自然環境に対して責任を果たしていかなければならない時期を迎えていることは確かです。

 今月に入り、3月から議論をしていただいておりました庁舎等整備検討委員会から答申を得ました。新庁舎の建設候補地としては、米原駅東口市有地となっています。おそらく年明けと同時に、議会や市民からさまざまな議論が出てくると思います。私は合併を仕上げるため、統合庁舎の位置については、地域や市民の皆さんの合意を得られるように努力をしていく所存です。

 以上、申し上げましたように、26年度中に新しい芽吹きが始まっています。間違いなく、27年度に大きく花を咲かせることになろうと思います。せっかく種を植え、芽を出したものばかりでありますので、引き続きご苦労をかけますが、26年度成果を27年度結果に結びつけるように、ご尽力をお願いします。

 さて、社会情勢に目を向けますと、我々自治体の足もとで大きな変化が生まれています。人口減少、少子高齢化、地域疲弊。よそのことではなく、米原市、まさに私たちの足もと、地域で起こっている問題です、私は、自治体の職員として、この問題に正面から立ち向かい、解決の道筋を創るという気概で27年に臨むつもりです。

 地域エネルギー問題について、今や世論は原発に頼らない自然再生エネルギーをみんなでつくっていくことを求めています。地域エネルギーに取り組まない地域には未来展望がないとも言われています。米原市におきましても再生エネルギー問題について正面から取り組む時期です。27年度、皆さんと共に議論をしてまいりたいと思います。米原市からエネルギー循環型社会を創っていくということを職員として肝に銘じておいてください。

 さまざまなことを申し上げましたが、米原市が抱える大きな課題として、財政問題があります。27年度から交付税の減額が始まります。厳しい財政運営の中で、効率的な市政運営があらためて求められます。

 現在、27年度予算編成を進めていただいていますが、一言苦言を申し上げますと、予算編成作業の中でスクラップの予算提案が極めて少ないという現実が見受けられます。新しいものを創っていく、チャレンジしていくという姿勢は大事です。しかし、皆さん方にはプロとして、物事の限度、計画の限界について率直に発言していただきたいと思いますので、予算編成の段階で課題提起をぜひしてほしいと思います。10年来行ってきたことをまだ10年続けるのか?という問いに、いくつかの答えが準備されていることを期待しています。年明けには27年度当初予算三役査定を行います。その際には、申し上げました点について、それぞれの考えを語っていただきたいと思います。財政問題にどのような姿勢で臨むか、これも自治体職員として大事なことですので、肝に銘じておいてください。

 私が再度市長に就任してから1年10か月が過ぎました。私の思い描く結果は、まだ残せていません。私の中では、27年度には大きな課題を3つ設定することになるだろうと考えています。

 1つは、若者、女性、子どもたちの希望が実現できる市政運営です。これをしっかりやり切ることが、今の自治体のなすべきことだと思っています。

 また、定住と移住政策を持ち合わせたまちづくりを柱として打ち出さない限り、都市部への若者の流出に歯止めはかかりません。危機感を持って、子育て支援と定住・移住促進事業について取組を進めたいと思っています。

 最後は、繰り返しになりますが、地域に寄り添うこと、自治会や集落と共にしっかりとした安心な地域づくりを行うことです。そこには市役所と地域の垣根はないはずです。暮らしを同じようにしている立場で、支えがいのある、お互い様と言える、喜びや生きがいが持てる地域社会を創っていくことを大事な柱にしたいと思います。

 26年度、皆さんに尽力いただいたことの芽が出て、花が咲く27年度を共に頑張って迎えたいと思います。

 年末年始に雪寒対策などにあたっていただく職員には、ご苦労をおかけすることになろうと思いますが、皆さん方におかれましては、ご家族や地域の皆さんと一緒に新年を迎えられ、新しい年、27年度に向き合う1月、2月、3月への体力と英知を存分に養って、正月明けの仕事始めに臨んでいただきますことを心から念じまして、私からのお礼と来年に向けて共に頑張ろうというエールを送らせていただくご挨拶とさせていただきます。

 大変ご苦労様でした。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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