平成26年仕事始め式市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

1月6日(月曜日)

 皆さん、あけましておめでとうございます。年末年始は大きなトラブルもなく、つつがなく健やかに新年を迎えられたことと思います。この間、私も書物を手にするなど、久しぶりに自分の時間を過ごさせてもらいましたが、その中で気になったことをお話したいと思います。

 私たちは、日頃の仕事の中で、つい組織やシステムなど、人ではなくて、人間の作り物を相手にしているところがあります。しかし、私たちがいる地域や家庭、職場では、人間の作り物ではない、人間そのものに向き合っていかなければならないということに、改めて気付く必要があるのではないかと思っています。忙しい日々の中で見失いがちですが、やはり、私たちはそこで、何を成してどう生きていくべきかをしっかりと考え、何よりも、そこに私たち人間がいるということに気付いていける年にしたいと思っています。

 そんな中、『人間力』という言葉を聞きました。人間力とは共感と共助であり、言葉にすると、「そうでしたか」と共感し、「お互い様ですね」、「がんばっていきましょう」と助け合える共助。これが言える、気付けることが人間力だと言われています。私自身も多様な人たちと交流し、付き合う中で人が育っていくということを自分の人生の中で教えられてきました。皆さんは実際に市職員として、どんな職場よりもいろんな人と交わることが多い職場だと思いますので、この人間力を養える条件、環境を活かして、人間力を備えた職員に成長してほしいと思います。それが、一つは地域での居場所づくりであり、地域担当職員制度です。皆さんには大きな期待を寄せるとともに、必ず地域に交流とにぎわいをつくることができる有能な職員であると信じています。

 一方で、教育の現場では、近年、『生きる力』が話題になり、現場では懸命に取り組んでもらっています。しかし、学力の低下、心の衰弱、さらには体力の衰えなど、この生きるという当たり前のことが盛んに言われるほど、教育現場では危機的な状況を迎えています。そして、昨年は大人社会でも、一流ホテルや有名レストランでの食品偽装あるいは誤表示が話題になりました。そんな一流店でさえ信頼の上に仕事をしていることを忘れてしまっているように、まさに人間力の劣化が顕著になっている時代です。私たちは、そんな時代の中で公に尽くす公務員として、人間力の劣化、そして子どもたちの生きる力の衰えに対しても、しっかりと向き合わなければならないと思っています。

 私たちは、高齢者や介護保険の問題を仕事にする中で、つい与えること、提供することだけを仕事としがちです。しかし現場には、与えられるよりも、与える立場でがんばりたいという高齢者の方がたくさんおられます。人間は助け合ってこそ人間です。その最前線にいるのが、私たち基礎的自治体の職員です。「そうでしたか」、「お互い様ですね」、「がんばっていきましょう」という言葉と姿勢を市民の皆さんにかけ合いながら、助け合ってともに生きていけるような仕事の改革を期待するとともに、躍動の平成26年に向けて、まさに、駆け出してもらえるよう激励し、平成26年仕事始めの訓示といたします。

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