平成25年7月市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

7月1日(月曜日)

 皆さんおはようございます。今朝は夏の気配が感じられる中、双葉中学校前であいさつ運動に立ちました。グラウンドで早くから練習する生徒たちの歓声が学校や地域に響いていて、改めていいもんだなと感じたところです。

 先週29日は、抜き打ちで職員の非常招集訓練を実施しました。災害時には、市職員がどう動くか、市がどれだけ災害に向き合う力を備えているかが行政の評価につながります。もちろん訓練やマニュアルも大事ですが、人として災害に向き合った時に、現場では直感力や対応力がものを言います。皆さんの中で、消防のホースや筒先を持って放水をしたり、担架で人を運ぶ訓練をしたことがある人はどれぐらいいるでしょうか。私はそういう実体験こそが直感力につながり、現場の即戦力になると思います。そういう意味で、事務的な訓練だけでなく、災害時に職員が先頭に立って救助活動ができるように訓練の中でその体験を積み上げてほしいと思います。
 6月初めにも上丹生地域で土砂災害訓練が実施されましたが、この梅雨時期から夏場にかけて、どんな災害が襲ってくるかわかりません。非常招集訓練とともに、暴風雨災害に対する備えも常に怠りのないようお願いします。

 先月は、私が掲げるいくつかの政策を提案した6月議会がありました。全て原案通り可決いただいたところですが、引き続き、議会の理解をいただきながら、議論を詰め、市民サービスの向上に努めていきたいと思います。ほかにも今年度中に解決しなければならない課題も山積していますので、9月議会に向けて整理するとともに、さらに12月議会や来年度予算も見据えた長期的な展望にも立って、各職場で議論を継続してください。

 また、先週は梅田代表監査委員から平成24年度事業の監査報告を受けました。私も4年振りの監査報告で、課題解決が進んでいるものと思っていましたが、いくつかは進展しておらず、ある意味ショックを受けています。難しい課題もあることは認識していますが、難しいと言っているだけでは、市民の皆さんの期待に応えることはできません。ぜひ、なんとか解決していくという気概を持って議論を進め、解決策やそのスケジュールを挙げてください。これは今月実施予定の目標管理ヒアリングの中でも、それぞれ議論をしたいと思いますので準備をお願いします。

 今月は参議院議員通常選挙が予定されています。メディア等でも伝えられているように、大きな変革の時期に国民が何を選ぶのか、日本の行く末が決められる大事な選挙でもあります。市職員としての皆さんには選挙事務の万全を期すとともに、同時に有権者の立場として賢明な判断をしてほしいと思います。

 ここで、最近私が読んだ本の中で、負(ネガティブ)の電力(ワット)を意味する「ネガワット」という言葉を紹介したいと思います。私たちは、オイルショックの時代のトイレットペーパー不足や電力不足などの感覚から、節電や省エネは我慢であり、辛いという意識が先行しがちですが、この「ネガワット」は、例えば白熱灯からLEDに取り換えたり、古い冷蔵庫やエアコンを新しい機種に替えたら、必ずしも我慢しなくても、エネルギー消費量を3分の1に抑えられるという考え方です。私たちは東日本大震災の経験から、その意識を大きく変えるべきだとは思います。いわゆる「マイナスの発電所」、新しい技術や工夫によって、節電や省エネ対策、エネルギー問題に向き合っていきたいと考えるところです。

 私たちの地方自治の仕事は、これまでは中央省庁を向いていれば、成り立った時代もありましたが、今や、地域を見つめて、地方から元気を創っていくことで、国を支えていく地方分権の時代です。同様に、ビジネスや産業界でも、サービスや物を供給する側の論理ではなく、需要側の消費者目線や感性が評価を決めるように、地方自治においても地域から評価される時代です。昨今の経済成長についても、確かに重要ですが、お金が動くだけの経済成長でいいのか、一般の国民にも公平に行き渡っているのか、さらには、そこに幸福感や心の充足感があるのかが求められていると思います。その点では、私たち自治体行政こそ、まさにお金だけでなくて、人々の暮らしや安全、さらには幸せづくりのための仕事をしていると思います。市民の方からは、行政が何をしてくれたとかいうよりも、むしろ、今から何をしようとしているのかを明確に示すことが行政の大きな責任であり、行政への期待だという声も聞いています。ゆえになおさら、行政サービスにおいて、これからどんな仕事の仕方が幸せづくりに貢献できるのか、改めて自身の仕事を見つめ直してほしいと思います。

 これから暑い季節を迎えますが、暑い夏に鍛えられたものが、温かい冬を迎えることができると思います。今から平成26年度に向け準備を始め、米原市役所がもう一度、市民の皆さんに期待される、応えられる行政となるよう、一丸となって懸命に尽くしていきたいと思います。皆さんの活躍に期待しています。

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