平成25年度年度始め式市長訓示(要旨)

更新日:2018年01月23日

4月1日(月曜日)

 皆さん、いよいよ新しい年度が始まりました。この「始まった」を、皆さんは何かを始めようという思いでここに来ているでしょうか。4月1日はエイプリルフールとも言われますが、やれそうもないことも含めて、いろんな“思い込み”に胸に膨らませて、すべての仕事を見直すきっかけにしてほしいと思います。

 今日の新聞によると、株式会社東芝は今後3年で女性の管理職を100人程度増やすという記事が出ていました。これは意思決定ができる能力と意欲のある人材をしっかり育てないと、グローバル企業として競争に勝てない、海外で評価を得られなくなるということです。海外では当然のように男女共同参画社会が進展していて、女性の管理職が半分以上います。それに比べて日本の企業は女性の管理職が少なく、これが女性に対する正しい能力判断ができない企業とされると、グローバル競争に勝てないということです。私は必ずしも競争が常に正しいとは思っていませんが、私たち自治体においても、組織力とそれが試される競争力が市民の皆さんの前に明らかにされる時代になってきたと思っています。

 先ほど、新規採用職員の皆さんが米原市自治基本条例の自主および自立の理念にも触れて憲法への宣誓をしてくれました。自主、自らを主とすること、自立、自ら立って歩むこと、私たち自治体は本当に自らが主となれているでしょうか、自らの力で歩みができているでしょうか。私はまだまだだと思います。ましてや、合併10年を前にした米原市の実情に多くの不安と懸念を抱えているのではないかと思います。私たちは市民の皆さんに評価を受ける立場にあります。本当の意味での市民の皆さんに対する向き合い方や、市民目線での地域課題に対する解決力を備えているかが試される時期に来ています。冒頭の「始まった」ではなくて、「何かを始めよう」という意欲で、新年度、歩みを始めてほしいと思います。そういう意味では人事異動も行いました。私も就任して一カ月もたっていませんが、皆さんも周りの環境や条件が変わることを大きなチャンスに変えてください。与えられた条件の中で物事を切り開いていく本当の意味での「解決能力」が備えられているかが問われています。これをチャンスに自らの力で切り開いてください。

今月、私が市民の皆さんに示してきた政策提案について、米原市が向かうべき、取り組んでいくべき実施計画のヒアリングを始めます。私は必ずしも私の提案がすべて正しいなどとは実は思っていません。むしろもう一度政策のプロとしての職員の皆さんと議論をさせてほしいと思っています。これには、市民にとって価値があるか、市民の役に立つか、米原市の未来への課題解決につながるかを常に基準にしてください。私は無駄な議論はないと思っています。淘汰されるものもあると思いますが、議論が広がることで必ず政策としての結果が出ます。この結果に基づいて、市民の皆さんに向き合って、市民の役に立つ役所としての公務に没頭しようではありませんか。米原市が抱える課題は今年度中にすべてが解決できるわけではありませんが、管理職だけではなく、すべての職員が自ら主となって、自らの足で歩いて変えていける気概や志を持った職員、将来展望を持って自己管理能力を持った自立した職員として、大いに仕事に尽くしてください。そのことが市民に向けての市役所の本命であり、市民の皆さんからの願いや要求にお答えできる本来の仕事です。
 これには職場で大いに議論をしてください。やかましい職場、私は大いに結構だと思います。ただし、勤務時間内でどれだけ集中してできるかにも新たに挑戦してほしい。もはや遅くまで職場に残ることが必ずしも評価される働き方ではない時代です。勤務時間内にできるだけ課題を解決し、家庭や地域に帰って、自らの生きがいも見つけられる人生を送れるよう、時には苦労しながら仲間同士でがんばりを見せてください。
 コンプライアンスも大事です。私は人生に生きがいや仕事にやりがいを見つけている人にコンプライアンスから逸脱する人はいないと思っています。市民の皆さんの要求に応えて仕事をすることが自分の人生のやりがいとする職員になってもらうことを願いながら、今日から私とともに大いに議論を始めてほしい。厳しい課題が山積していますが、大いに力を寄せ合ってがんばろうではありませんか。どうぞよろしくお願いします。

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