令和元年 仕事納め式市長訓示(要旨)

更新日:2020年01月22日

12月27日(金曜日)

皆さん一年間お疲れ様でした。

まずは、私たちの職場で、再度不祥事が発生したことを報告しなければならなりません。

この件については、未だ真相や核心部分が情報収集しきれていませんが、厳しい事実は、米原市の職員が殺意をもって市民に危害を加えたということであります。その背景や動機等の真相はいずれ明らかになってくると思いますが、職員としてあるまじき行為は、その人や環境だけが原因で起きたのではなく、私たちもそういう過ちを犯してしまう可能性があるということを今一度厳しく見つめ直してほしいと思います。自分の身近な職員が悩みを抱え込んでいることに気づけなかったことを十分に反省し、市役所は風通しの良い職場であるのか、みんなが生き生きと楽しく仕事をし、市民の皆さんに本当に役に立つ仕事ができているのかどうか、私たちは何をしなければならないのか、今一度、新年を迎えるにあたり、思いをめぐらせてほしいと思います。

さて、今年、忘れてはならない事実を2つ報告しておきます。一つは台風19号です。関東、東北、甲信越など、広範囲に渡り深刻な被害をもたらしました。被災地に駆けつけて給水や支援物資等の搬送に御尽力いただいた職員の皆さんには、改めて敬意を表し、御礼を申し上げます。地球温暖化という環境の中で、私たちは、今後かなり高い確率で被災する可能性があると考えています。よそ事ではなく、米原市で台風や地震等の大規模災害に見舞われたとき、今の備えで大丈夫なのか、今一度私たちの置かれている状況や市民に何を求められているのかということを、地球温暖化の問題も含め、ぜひ自らの問題として考えてほしいと思います。

そして、2つ目は、今年の7月に老老介護の現場で悲しい事件が発生したことです。高齢者の単身世帯や高齢者のみの夫婦世帯が増える中、米原市においては、家庭にあるお茶の間の温かさや支えあいを地域の中につくっていこうという「地域お茶の間創造事業」を進めていますが、未だ全市に及んでいるわけではありません。民生委員の改選に合わせて事業の実施をお願いしましたが、今一度、地域がどんな状態になっていて、行政が何をすべきかということを厳しく問われていることを忘れないでください。

一方、今年は嬉しかったこともたくさんありました。来年開催されるオリンピック・パラリンピックを前に、ニュージーランドを相手国とするホストタウン事業が具体化しました。念願であった事前合宿やスポーツ交流の覚書を締結することができ、いよいよ年明けから本格的に動き出します。

また、在来種である伊吹そばが、地理的表示(GI)の登録を受けました。そばの登録は日本で2例目、滋賀県でも近江牛に続き2例目となります。伊吹そばは大変希少で価値をもっており、新しい観光や新しい地域をつくるためにチャレンジをする大きなテーマだと考えています。

そして、もう一つは、今年の9月に米原市役所新庁舎の起工式ができたことです。10月には米原駅東口まちづくりプロジェクトとして新しい民間の動きが示されました。まだまだ課題はありますが、滋賀県で唯一の新幹線の停車駅である米原駅を徹底活用し、米原市の滋賀県における地位と役割を鮮明にさせていく新時代が目の前に来ています。

職員の皆さんには、さまざまに政策提案等で御尽力いただきましたことに改めて敬意を表し、御礼を申し上げたいと思います。滋賀県内で一番小さな市である米原市でありますが、さまざまな情報発信や新たなチャレンジをしていることについては、さまざまな場所で評価を得ています。ぜひ自信を持って、誇り高き米原市職員として、新時代を築いていってほしいと思います。

今年の流行語大賞には、ラグビーワールドカップ日本代表の「ONE TEAM(ワンチーム)」が選ばれました。代表選手は、民族も人種も違うさまざまな人たちが集まって、多様な個性により素晴らしい力を発揮しました。これは、将来の地域のあり方の大きなモデルではないかと思っています。米原市においても、本当に個性豊かな職員が集まって、それぞれの問題を解決していくワンチームの力を持っています。さまざまなピンチはありますが、このピンチを大きなバネにして、飛躍できる新時代を迎えたいと思います。

結びに、年末から年始は、健康に留意しながら、家庭や地域の人たちとのコミュニケーションを持つなど、時間を有意義に使っていただき、少しでも進化し成長する出会いをつくられることを祈念し、挨拶といたします。

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