未来に伝えたい『まいばらの水』
更新日:2021年09月10日
平成23年度に市が実施した水環境調査により、市内には大小含めて250を超える湧水や滝が存在していることが明らかになりました。
かつて、これらの湧水や地下水、河川水は生活全般に利用され、水と地域の暮らしは密接なつながりを持ち、地域で大切に守られていました。そのため、水の恵みや脅威を肌で感じることができていたのです。しかし、水道の蛇口をひねればあたりまえのように水が出てくる今の暮らしは、水の循環が見えなくなり、その重要性は私たちの生活から忘れ去られ、ともすれば無限に存在しているかのような錯覚にさえ陥っています。
そこで、ありとあらゆる地球上の生命の源である「水」と、私たちの暮らしを再び結びつけ、身近な水やそれを取り巻く自然環境を多くの方に知っていただき、水源の里まいばらの美しい水環境を次世代に受け継いでいくために、「未来に伝えたい“まいばらの水”」12箇所を選定しました。

選定基準
- 景観的価値、自然環境としての価値があるか
- 地域との関わりや水文化としての価値があるか
- いわれや由来など歴史上の価値があるか
選定箇所(場所)
- 白山神社湧水(はくさんじんじゃゆうすい)【曲谷(まがたに)】
- 奥泉口(おくいずみぐち)【小泉】
- 桶水(おけすい)【小泉】
- ケカチの水【上野】
- 行者の水【弥高(やたか)】
- 臼谷(うすだに)・小碓谷(おうすだに)の湧水【春照(すいじょう)・間田(はざまた)】
- 白清水(しらしょうず)【柏原(かしわばら)】
- 子宝の水【梓河内】
- 宇賀野(うかの)湧水群【宇賀野】
- 世継(よつぎ)のカナボウ【世継】
- 十王水と西行水【醒井(さめがい)】
- 天神水【枝折(しおり)】
選定委員
委員長
仁連孝昭(滋賀県立大学理事・副学長)
仁連委員長からのコメント

米原市は琵琶湖の源流地域として、豊かな水に恵まれ、水にまつわる伝承があちらこちらに残されています。また、豊かで清涼な水を暮らしに活かしてきただけでなく、それが潤いのある景観と環境をつくりだしています。
このすばらしい「まいばらの水」の価値を再確認し、将来の世代に残し、伝えていくことが私たちの世代の責任です。
今回選定したものは米原のすばらしい水の一部ですが、これをきっかけに米原の水資産の価値を再認識し、まちづくりの中で位置付け、将来に伝えていくことを期待しています。
委員
- 高橋順之(伊吹地域代表、米原市教育委員会生涯学習課)
- 日比野勇(山東地域代表、山東町史編集委員)
- 粕渕宏昭(近江地域代表、近江町史編さん委員)
- 中井均(米原地域代表、米原町史編さん委員、滋賀県立大学人間文化学部地域文化学科准教授)
- 中村幸雄(霊仙クリーンロードクラブ会長、水フォーラム市民実行委員会委員長)
- 須藤明子(株式会社イーグレットオフィス専務取締役、水フォーラム市民実行委員)
敬称略、順不同
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水環境調査の結果をまとめた冊子『スローウォーターなくらし“未来へ受け継ぐ水源の里まいばらの水文化”』では、調査により明らかになった250を超える地域の湧き水や滝の紹介、地形と水、農業水利、生活用水、水神信仰、水争い、水力発電など、あらゆる視点から水と地域との関わりについて分析しています。
(市役所各庁舎や市内図書館でもご覧いただけます。)
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