第5回米原市まちづくり基本条例をつくる会(その2)

更新日:2017年11月30日

ワークショップ

アドバイザー:龍谷大学法学部教授 富野暉一郎氏

ワークショップ作業の様子の写真

富野教授から

 前回もハードスケジュールだったが、今回はハードスケジュール以上になってしまい一部省略したところがあるけれども、考えてみると、前回は環境や歴史であるとか、あるいは施設、つまりものとしてや歴史としてこのまちが全体としてどのような資源をもっているのだろうかと、いろいろなまちの姿を見たと思う。

 今回は、どちらかというとこのまちをつくっている人々の姿と活動ということで、人的資源がまちづくりの中でどういうふうに動いていくかという現状を把握することで、全体として新しい米原市の社会的資源というのでしょうか、このまち全体が持っている資源をもちろん全部ではないが、皆さんがご覧になっていないところも含めて見る経験をしたということで、この場所の広さ、それから豊かな資源、人・お金・情報いろいろなものがあるけれども、把握していただいたのではないかと思う。

 それと同時に今までそれぞれのまちでやっていたこととか、やり方が違うことを、皆さん、感じられたと思うが、それぞれのまちで独自のまちづくりをやってきた、ですから少しずつ違う感じがする。

 まさにそういうところが今までは一つひとつのまちだから違ったが、一つのまちとしてどういうふうにまとめていって、しかも独自のまちづくりを生かした、これからのまちづくりができるかとうところを考える筋がある程度見えたと思う。

 もちろん、それぞれのまちの歴史もあるし、活動もあるのでそんな簡単に全部わかるわけではない。でも、表面だけでもご覧になったということで私自身、勉強になったし、このまちがこういうまちなんだとつかむことができた。

 それで何でこういうふうにやったかということだが、実は自治基本条例というのは10年単位のまちづくりではない。基本的憲法みたいなものなので、最低限50年、できれば21世紀全体を見越して米原市がどのようなまちであるべきなのか、どのようなまちであってほしいのか、10年でできないことを100年かけてできることはたくさんある。

 だから、そういうことを考えながら、しかしそこに一番持たなければならない人々のつながりや行政と市民との関係の仕方とか、それから皆がどういうふうにしたらこのまちを理解することができるのかと、あるいはどうしたらのびのびと活動することができるのか、そういうような一つひとつのまちづくりがそれぞれの計画や活動であるわけですが、そこにあるこのまち全体のものごとの進め方、人々の動き方、行政と市民の関係の仕方をまちの資源、ネットワークとして考えながら、進めなければならない。そういう基礎的な部分ができたと思う。

 大変今まで具体的議論がなかった。

 例えば情報をどうするのかや、市民と行政の関係をどうするのかなど非常に大きな問題があるが、そういうものを自治基本条例で考えていくわけだが、それは具体的なまちのイメージがないと空虚空論になってしまうし、あるいはよそのまちのいいところをふっともっていけば何とかなるんじゃないとすると、ありふれてしまう。そういうことで十分ではないとは思うが、少し皆さんと一緒に勉強させていただいた。

 今日の作業は、そういうことですから、ここでまとめてしまおうということはない。今日、皆さんそれぞれ回ってみてこの2回の経験で、まちの特徴あるいはものと人との関係、そしてこのまち全体がこんなまちであってほしいといった感想で結構なので、今日のところはそのレベルで個人の意見を書いてほしい。

 次回の多摩市の講演の後に少しまとめて、大きくくくっていってどういうところを考えていくかの議論をやりたいと思う。

 それと同時に今までのグループワークを少し解体する。今までは課題とかそういうことでまちづくりの方だったが、これからは自治基本条例そのものを課題ということでやるので、今までのメンバーではないメンバーでもう少し入り混じった形であらためて出発したほうがいいかと思う。

 そういうことで今回はここで留めておきまして、次回は時間があれば、できるだけそこまでいきたいと思うが、新しいグループの設定まで大きく課題を分けて5つか6つのグループにふり分けて、少し専門的、関心のあるところを決めてグループで議論していただきたいと思っている。

 それでようやく具体的な自治基本条例の内容に関する議論に入っていく。そういう順番で進めていきたいと思っているので、よろしくお願いしたい。

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