第12回米原市芸術展覧会写真部門の講評

更新日:2018年06月22日

受賞者一覧(写真部門)

写真部門入賞者一覧
作品名 受賞者
市展賞 寒波 横田 正雄
教育長賞 黄昏の刻 中村 久和
市議会議長賞 悠久の流れ 青山 敬子
滋賀夕刊新聞社賞 祭囃子 北村 秀世
米原観光協会長賞 冬隣 小坂 俊一
佳作 求愛 小松 弘子
佳作 (奥入瀬)過ぎゆく時 丹部 まき子
佳作 雪深深 山本 紀夫
佳作 花びら模様 草野 秀憲
佳作 笑顔がこぼれる 香水 秀和
佳作 雨あがり 小林 小夜子
佳作 冬の蓮池 大野 和子
佳作 Silver way 宮崎 真一
佳作 かえり道 七里 藤吾
佳作 朝霧沸き立つ 武藤 繁一

総評

数年前と比べるとかなりレベルアップした作品が多くなりました。どこへ出向いても言っていることですが、彩度の上げすぎは、自然な表現から遠ざかり、綺麗と言うよりも現実離れで派手すぎ、ケバケバしく見づらくなってしまいます。なるべく自然な色調に仕上げてほしいものです。

また、プリントの扱いが雑過ぎ、手に持った時にできる凹みがあったり、跡が付いてしまっている作品が何点か有りました。またバックシート無しでの額装が多いですが、他人に見て戴く物ですから、凸凹や折れ跡、たわみ、マット紙の剥がれなどが無いよう、細心の注意をはらって仕上げてください。全紙の展示でバックシートは必須です、ピッと仕上げた作品は一段と作品の格が上がります。見せ方も研究して欲しい課題です。

市展賞

作品名:寒波

作者名:横田 正雄

市展賞(写真)

琵琶湖畔に打ち寄せる荒波が木の枝に当たり吹き付ける寒風で凍り付きツララができています。無数に垂れ下がったツララと、それを創った原因である針の様な波しぶきが、天に向かって跳ね上がった瞬間の重なりを、ベストタイミングで捉えています。

晴れた寒空の調子や刺さる様な波の力強さが伝わって来る秀作です。

教育長賞

作品名:黄昏の刻

作者名:中村 久和

教育長賞(写真)

オレンジ色に染まった空とそれを映し込んだオレンジ色の水との間に橋と釣り人一人・・・を見事に写し込み作画しました。

ごちゃごちゃしたものを全て省き赤と黒だけに単調化したインパクトの強い作品になりました。太陽を見せずに木立に隠したのも成功の一因です。

市議会議長賞

作品名:悠久の流れ

作者名:青木 敬子

市議会議長賞(写真)

アンダー気味の露出で、流れの泡を白飛びしないように、抑えて撮影したことで、昔から変わらず流れ続けている清流を、淡いグリーン色で捉え、優しい流れを表現している意図が伝わって来ます。

スローシャッターで撮影したことで、心洗われる色調表現に成りました。手前の草もほどよい感じで流れを見守っています。

滋賀夕刊新聞社賞

作品名:祭囃子

作者名:北村 秀世

滋賀夕刊新聞社賞

淡い赤の色調で暖かな感じのする作品です。笛を吹きながら、踊りと一緒に列をなす女性が祭りのにぎやかさとはうって変わって、厳かな世界観を醸し出している感じがします。

照明を編み笠の向こうに入れて鼻立ちの線を出したのは、かなりのテクニシャンであろうと思います。

米原観光協会長賞

作品名:冬隣

作者名:小坂 俊一

米原観光協会長賞

ダム湖の秋を水面から突きだした立ち枯れを主役に捉えた作品です。秋の感じは映り込んだ紅葉の色調だけで表現し、さざ波を待っての撮影でしょう。直接紅葉を写さなかったため、想像がなお一層膨らみます。かなりの腕前の人でしょう。

もう一枚の作品(写No86『静寂』)はインパクトの強い作品でしたが、シャープネスが強すぎ、現実離れの感が強すぎて外してしまいました。その辺りは程々に…がベストだと思います。

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