第19回米原市芸術展覧会 結果
更新日:2024年07月05日
インターネット環境の制約上、標準フォントを使用しているため、一部氏名表記や作品名が正しい表記と異なっていますが、ご了承願います。
絵画部門
賞 | 作品名 | 受賞者 |
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市展賞 | 土倉鉱山の今 | 中川 ゆきえ |
教育長賞 | あゆみ | 日比野 千恵子 |
市議会議長賞 | 路地裏 | 本田 充 |
中日新聞社賞 | 沖島の路地 | 肥後 訓次 |
米原ライオンズクラブ賞 | MOKUREN | 沓水 和子 |
佳作 | 秋の顔戸 | 川崎 武司 |
佳作 | びわ湖丸子船 | 杉本 洋二 |
佳作 | 棚田の春 | 西村 通子 |
佳作 | 水路 | 伊吹 和子 |
総評
今回の審査は大作が多く、この展覧会に出品する皆さんの意気込みを強く感じました。作品の大きさは即ち出品者の絵を描く熱量です。絵を描くためにはある程度の技術やモチーフとの出会いも大切なのですが、最も重要なのは意欲です。こんな絵が好きで、私も描いてみたい、部屋に飾ってみたい、そして人に見てほしいと少しずつ欲が出てきます。それを満たすにはやはり実際に筆をとることです。ここに並んだ作品はそんな意欲が結晶となった作品ばかりです。入落があるのは審査員としてもつらいことですが、来年も再来年もあります。肩の力を抜いて楽しめば、良い作品が必ず生まれます。受賞された方、入選された方、うまくいかなかった方、すべての人に平等に絵画はあります。また、画面に向かいましょう。
(奥田審査員)
市展賞
審査会場に入って壁際にずらりと並んだ作品を見て洋画部門の3人の審査員が付箋を付け出しました。ぐるっと一周して、1番にピンときたのがこの作品でした。油絵も日本画もある中この作品は水彩画でしょうか。独特の風相をかもし出しながら、壁に当たる光が絶妙の空間を作っています。モチーフは既に廃墟になっているのでしょうか。自然に帰ろうとしているのでしょうか。いろいろ考えを巡らせている間に、他のお2人の付箋も貼られていました。
(奥田審査員)
教育長賞
全体の色彩が美しくまとまった作品です。マチエールが作者独特の個性があり、するどく切り込んできます。長くゆっくり作品を拝見しているといろいろな事がみつかりあきのこない作品です。
(村岡審査員)
市議会議長賞
日本画で描かれた作品で、日本画絵具の持つ良さがよく出ています。一見したところ透視図法を用いた硬い雰囲気の作品に見えますが、自転車や手前に置かれた傘に路地の生活の雰囲気が伝わり作品に柔らかい印象を与えているのが、作者の工夫でしょうか。
(廣田審査員)
彫刻・工芸部門
賞 | 作品名 | 受賞者 |
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市展賞 | 春風 | 田邉 恵 |
教育長賞 | 可能性 | 小堀 千雅子 |
市議会議長賞 | 光る湖 | 肥後 訓次 |
米原市商工会長賞 | 大久保の節分草 | 辻 忠之 |
佳作 | IBUKI | 林 和浩 |
佳作 | 一木造欅拭漆器 | 鈴村 博司 |
総評
出品数が少ないのが淋しいですが、出来栄えは素晴らしいものが多くありました。製作中は苦労の連続であったと思いますが、出来上がった時の喜びや達成感は何にも代え難いです。創ることを習慣にしてください。
(柿本審査員)
市展賞
リズミカルなフォルムと洗練された色彩が素敵な構図の作品を生み出しています。空間の意識の高さがみえます。
(柿本審査員)
教育長賞
繊細で涼やかな色相による濃淡が美しい立体感を感じさせます。
(柿本審査員)
市議会議長賞
大胆なかたちと、コントラストのある色彩が相まって、とても力強い作品になっています。
(柿本審査員)
書部門
賞 | 作品名 | 受賞者 |
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市展賞 | 李益詩 | 駒井 直樹 |
教育長賞 | 初秋寄子由 | 北川 依子 |
市議会議長賞 | 陳連詩 | 岸本 景子 |
芸術協会会長賞 | 蘭亭序 | 原田 りおん |
佳作 | 蔣深詩 | 中川 秀子 |
佳作 | 和泉式部の歌 | 川端 昭子 |
佳作 | 旅懐 | 中山 怜子 |
佳作 | 夏のうた二首 | 濱谷 晃子 |
総評
本年第19回を迎え、本展開催をお慶び申し上げます。若干作品数減ながら全国展に出品しても通ずるレベルの高さを感じました。公募展作品には、古典の臨書から高い技術を得て紙面に表現する厳しさと、一方でその運筆を深め墨線の広がりを楽しむ懐の広さを求められます。今後米原市の書の一層の広がりを期して、皆さまの出品をねがうものです。
(西川審査員)
市展賞
行間と線質に深味ある趣を呈して高い技術で書風を確立しています。特に文字の素朴さと練り上げた強靭な線には魅了されます。今後の作に大いに期待するものです。
(西川審査員)
教育長賞
錬度の高い運筆と行間を響かせると共に、流れに研ぎ澄まされた筆線の技術の高さを感じ取れました。
(西川審査員)
市議会議長賞
大胆な運筆で会場に響かせる線質と墨塊が魅了され目を引かれます。
(西川審査員)
写真部門
賞 | 作品名 | 受賞者 |
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市展賞 | 春、告、雪。 | 増田 辰也 |
教育長賞 | 白い光 | 嵐 祥子 |
市議会議長賞 | 合唱団 | 木下 三千代 |
滋賀夕刊新聞社賞 | いのり(魂が宿る) | 川幡 千英子 |
BBCびわ湖放送賞 | 神降臨 | 川崎 和夫 |
佳作 | エネルギー | 中村 幸雄 |
佳作 | 輝 | 本庄 良孝 |
佳作 | 野点 | 夏川 宗一 |
佳作 | 囚われの舟 | 辰巳 敬造 |
佳作 | 春幽玄 | 内藤 又一郎 |
佳作 | 宇宙の果てまで | 立見 真千子 |
総評
携帯電話を使って簡単に撮影から加工、SNSに投稿までができる今の時代で、写真というメディアは日常生活の中で誰しもが大量に目にしているものとなっています。そんな身近で見慣れた写真を「芸術」という視点で作品にしていくのは、実はとても難しいことだとも思います。作品を作る意識と思考を持ってシャッターを押すことは大前提として、写真というメディアの特性を理解した上で新しい試みをしようとしている作品や、既成概念にとらわれることなく、撮影者の自由な発想で撮影された写真には魅力を感じます。また作品のプリントや額装などの仕上げまでを、作品のテーマに合わせて丁寧にされることは必須と言えるでしょう。
今回ご応募頂いた写真は既視感の強い写真が多い印象を受けました。額装も黒マットに黒縁がとても多いことが気になりました。写真で表現できることは今や多岐に渡り、多様性に富んでいます。選択肢もたくさんあるはずです。今後はもっと自由にもっとチャレンジングな作品を期待しています。
(キリコ審査員)
市展賞
一見演出して作られたステイジド・フォトグラフィの様な幻想的なイメージで、この1枚から物語が始まる予感を感じさせてくれるような素晴らしい作品です。偶然性もあったかと思うのですが、舞台を作り、演者となる赤色の傘をさした人が通る瞬間を待って撮影しただろうことが想像され、撮影者の創造力とアイデアを感じる作品になっていると思います。
(キリコ審査員)
教育長賞
柔らかく優しい雰囲気の紫陽花の写真で撮影者の温かいまなざしを感じます。また和紙のような紙で印刷されており、光に当たるとキラキラ美しく輝いています。木製の額装も写真の雰囲気とよく合っていて、撮影だけでなくプリントや額装などの作品の仕上げまで丁寧にされていることが感じられ、撮影者の作家性を感じることが出来ます。
(キリコ審査員)
市議会議長賞
5本の電線が五線譜を想起させられ、音符のように配置された鳥達からは賑やかな音楽が聞こえてきそうです。また、真ん中に飛び立った鳥がいることが画面をまとめてくれていると感じます。「合唱団」というタイトルも作品に合っていて良いと思いました。
(キリコ審査員)
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