ニホンジカの捕獲強化について
今、ニホンジカを捕獲しなければならない理由
伊吹山におけるニホンジカの生息密度は1平方キロメートル当たり31.5から61.1頭(注:岐阜県野生動物管理推進センターが実施した生息状況調査(令和4年6月)による)であり、一般的に適正とされている生息密度(約3から5頭)の6倍から20倍に上ります。
ニホンジカの増加は、地球温暖化の影響で積雪量が激減し、冬季を生き延びるニホンジカが増えたことや、狩猟者の減少で他山域からの流入が増えたこと等が一因と考えられています。
ニホンジカも大切な伊吹山の生態系の一員ですが、適正密度に戻るまで、伊吹山とその生態系を守るための抜本的な対策として、ニホンジカの捕獲強化は欠かすことができません。
ニホンジカの捕獲について、伊吹山の復元・復活に必要不可欠な公共事業として、ご理解をいただきますようお願いします。
【捕獲目標】
2023年度:200頭(市全体の約15パーセント)
2024年度:300頭(市全体の約28パーセント)
捕獲手法:箱わな、囲いわな、くくりわな、ドロップネット、猟銃
従事者:市職員、有害鳥獣被害対策実施隊、滋賀県猟友会米原支部
ニホンジカの捕獲状況(2024年度)
令和6年度は、伊吹山における捕獲目標頭数を300頭に設定し、新たに3合目や6合目にドロップネットを2基設置するとともに、山頂域での捕獲を強化するため、わなの数を2基から7基に増やしました。
増えすぎたニホンジカが適正頭数に戻るまで、捕獲事業にご理解をお願い申し上げます。
わなは、毎日職員が点検するほか、ICTで常時遠隔監視を行っています。

山頂域で複数のわなを設置

運搬車・ウインチで運びます
2024年度のニホンジカ捕獲実績(2024年11月末現在)
捕獲場所 | 捕獲数 |
---|---|
山頂(大型囲いわな、箱わな) | 47頭 |
5から7合目(ドロップネット、猟銃) | 106頭 |
麓から3合目(ドロップネット、囲いわな、箱わな、猟銃) | 104頭 |
合計 | 257頭 |
山頂域での捕獲は、伊吹山ドライブウェイ冬季閉鎖のため、11月末で終了しました。
伊吹山におけるニホンジカ捕獲目標頭数:300頭(2024年度)
ニホンジカの捕獲状況(2023年度)
これまで伊吹山の麓から3合目(標高750メートル地点)でのニホンジカの捕獲を実施してきましたが、近年更なる高標高域にニホンジカの生息が集中している状況です。
このため、2023年度からは伊吹山5合目(標高880メートル地点)や山頂(標高1377メートル地点)の高標高域において、大型囲いわなやドロップネットを設置し、ニホンジカの捕獲を強化しています。
また、現在、伊吹山(麓からの登山道)は入山禁止(伊吹山ドライブウェイからの登山はできます。)であることから、1合目および4合目から7合目において猟銃による捕獲を実施しています。
伊吹山山頂の大型囲いわな
伊吹山5合目のドロップネット
標高が高いエリアでは、捕獲現場に赴く時間、資機材や捕獲個体の運搬などが課題となります。
このため、捕獲効率を高めるため、一度に多くの個体を捕獲できる大型囲いわなやドロップネットを活用するほか、運搬面での課題克服のために、新たにクローラ運搬車や運搬用ドローンを導入しました。
クローラ運搬車 運搬用ドローン
2023年度のニホンジカ捕獲実績(2024年3月末現在)
捕獲場所 | 捕獲数 |
---|---|
山頂(大型囲いわな、箱わな) | 1頭 |
5合目(ドロップネット、猟銃) | 107頭 |
麓から3合目(ドロップネット、囲いわな、箱わな、猟銃) | 123頭 |
合計 | 231頭 |
伊吹山におけるニホンジカ捕獲目標頭数:200頭(2023年度)
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山東支所 まち整備部 まち保全課(伊吹山植生復元プロジェクト推進室)
電話番号:0749-53-5175
ファックス:0749-53-5179
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更新日:2024年12月10日