○米原市職員倫理規則

令和5年3月23日

規則第12号

(趣旨)

第1条 この規則は、米原市職員の倫理の保持に関する条例(令和5年米原市条例第5号。以下「条例」という。)の規定に基づき、職員の職務に係る倫理の保持を図るために必要な事項を定めるものとする。

(定義等)

第2条 この規則において「利害関係者」とは、職員が職務として携わる次の各号に掲げる事務の区分に応じ、当該各号に定める者をいう。ただし、職員の職務との利害関係が潜在的なものにとどまる者または職員の裁量の余地が少ない職務に関する者を除く。

(1) 許認可等(米原市行政手続条例(平成17年米原市条例第7号)第2条第4号に規定する許認可等をいう。)をする事務 当該許認可等を受けて事業を行っている事業者等(法人(法人でない社団または財団で代表者または管理人の定めがあるものを含む。)その他の団体および事業を行う個人(当該事業の利益のためにする行為を行う場合における個人に限る。)ならびに次項の規定により事業者とみなされる者をいう。以下同じ。)、当該許認可等の申請をしている事業者等または個人(次項の規定により事業者等とみなされる者を除く。以下「特定個人」という。)および当該許認可等の申請をしようとしていることが明らかである事業者等または特定個人

(2) 補助金等(米原市補助金等交付規則(平成17年米原市規則第35号)第2条第1号に規定する補助金等をいう。)を交付する事務 当該補助金等の交付を受けて当該交付の対象となる事務または事業を行っている事業者等または特定個人、当該補助金等の交付の申請をしている事業者等または特定個人および当該補助金等の交付の申請をしようとしていることが明らかである事業者等または特定個人

(3) 立入検査、監査または監察(法令等の規定に基づき行われるものに限る。以下この号において「検査等」という。)をする事務 当該検査等を受ける事業者等または特定個人

(4) 不利益処分(米原市行政手続条例第2条第5号に規定する不利益処分をいう。)をする事務 当該不利益処分をしようとする場合における当該不利益処分の名宛人となるべき事業者等または特定個人

(5) 行政指導(米原市行政手続条例第2条第7号に規定する行政指導をいう。)をする事務 当該行政指導により現に一定の作為または不作為を求められている事業者等または特定個人

(6) 市が所掌する事務のうち事業の発達、改善および調整に関する事務(前各号に掲げる事務を除く。) 当該事業を行っている事業者等

(7) 契約に関する事務(地方自治法(昭和22年法律第67号)第234条第1項に規定する契約をいう。以下同じ。) これらの契約を締結している事業者等、これらの契約の申込みをしている事業者等およびこれらの契約の申込みをしようとしていることが明らかである事業者等

2 この規則の規定の適用については、事業者等の利益のためにする行為を行う場合における役員、従業員、代理人その他の者は、前項の事業者等とみなす。

3 職員に異動があった場合において、当該異動前の職に係る当該職員の利害関係者であった者が、異動後引き続き当該職に係る他の職員の利害関係者であるときは、当該利害関係者であった者は、当該異動の日から起算して3年間(当該期間内に、当該利害関係者であった者が当該職に係る他の職員の利害関係者でなくなったときは、その日までの間)は、当該異動があった職員の利害関係者であるものとみなす。

4 他の職員の利害関係者が、職員をしてその職に基づく影響力を当該他の職員に行使させることにより自己の利益を図るためその職員と接触していることが明らかな場合においては、当該他の職員の利害関係者は、その職員の利害関係者でもあるものとみなす。

5 前2項に規定するもののほか、この規則において使用する用語は、条例において使用する用語の例による。

(禁止行為)

第3条 職員は、次に掲げる行為を行ってはならない。

(1) 利害関係者から金銭、物品または不動産の贈与(せん別、祝儀、香典または供花その他これらに類するものとしてされるものを含む。)を受けること。

(2) 利害関係者から金銭の貸付け(業として行われる金銭の貸付けにあっては、無利子のものまたは利子の利率が著しく低いものに限る。)を受けること。

(3) 利害関係者からまたは利害関係者の負担により、無償で物品または不動産の貸付けを受けること。

(4) 利害関係者からまたは利害関係者の負担により、無償で役務の提供を受けること。

(5) 利害関係者から未公開株式(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第16項に規定する金融商品取引所に上場されておらず、かつ、同法第67条の11第1項の店頭売買有価証券登録原簿に登録されていない株式をいう。)を譲り受けること。

(6) 利害関係者から供応接待を受けること。

(7) 利害関係者と共に遊技または旅行(公務のための旅行を除く。)をすること。

(8) 利害関係者をして、第三者に対し前各号に掲げる行為をさせること。

2 前項の規定にかかわらず、職員は、次に掲げる行為を行うことができる。

(1) 利害関係者から宣伝用物品または記念品であって広く一般に配布するためのものの贈与を受けること。

(2) 多数の者が出席する会議その他の会合(以下「会合」という。)において、利害関係者から記念品(出席者全員に配布されるものに限る。)の贈与を受けること。

(3) 職務として利害関係者を訪問した際に、当該利害関係者から提供される物品を使用すること。

(4) 職務として利害関係者を訪問した際に、当該利害関係者から提供される自動車(当該利害関係者がその業務等において日常的に利用しているものに限る。)を利用すること(当該利害関係者の事務所等の周囲の交通事情その他の事情から当該自動車の利用が相当と認められる場合に限る。)

(5) 職務として出席した会合において、利害関係者から茶菓その他簡素な飲食物の提供を受けること。

3 第1項の規定の適用については、職員(同項第8号に掲げる行為にあっては、同号の第三者。以下この項において同じ。)が、利害関係者から、物品もしくは不動産を購入した場合、物品もしくは不動産の貸付けを受けた場合または役務の提供を受けた場合において、これらの対価がこれらの行為が行われた時における時価よりも著しく低いときは、当該職員は、当該利害関係者から、当該対価と当該時価との差額に相当する額の金銭の贈与を受けたものとみなす。

(禁止行為の例外)

第4条 職員は、私的な関係(職員としての身分にかかわらない関係をいう。以下同じ。)がある者であって、利害関係者に該当するものとの間においては、職務上の利害関係の状況、私的な関係の経緯および現在の状況ならびにその行おうとする行為の態様等に鑑み、公正な職務の執行に対する市民の疑惑や不信を招くおそれがないと認められる場合に限り、前条第1項の規定にかかわらず、同項各号(第8号を除く。)に掲げる行為を行うことができる。

(利害関係者以外の者等との間における禁止行為)

第5条 職員は、利害関係者に該当しない事業者等であっても、その者から供応接待を繰り返し受ける等社会通念上相当と認められる程度を超えて供応接待または財産上の利益の供与を受けてはならない。

2 職員は、自己が行った物品もしくは不動産の購入もしくは借受けまたは役務の受領の対価を、その者が利害関係者であるかどうかにかかわらず、これらの行為が行われた場に居合わせなかった事業者等にその者の負担として支払わせてはならない。

(利害関係者と共に飲食をする場合の届出)

第6条 職員(一般職に属する市の職員に限る。次条において同じ。)は、自己の飲食に要する費用について利害関係者の負担によらないで利害関係者と共に飲食をする場合は、あらかじめ利害関係者との飲食届出書(様式第1号)により市長に届け出て、その承認を得なければならない。

(講演等に関する届出)

第7条 職員は、利害関係者からの依頼に応じて報酬を受けて、講演、討論、講習もしくは研修における指導もしくは知識の教授、著述、監修、編さんまたはラジオ放送もしくはテレビジョン放送の放送番組への出演をしようとする場合は、あらかじめ講演等届出書(様式第2号)により市長に届け出て、その承認を得なければならない。

(贈与等の報告)

第8条 職員は、事業者等から贈与等(金銭、物品その他の財産上の利益の供与または供応接待をいう。以下同じ。)を受けたときまたは事業者等と職員の職務との関係に基づいて提供する人的役務に対する報酬として次の各号に掲げる報酬を受けたとき(当該贈与等により受けた利益または当該支払を受けた報酬の価額が1件につき5,000円を超える場合に限る。)は、当該贈与等または報酬の支払を受けた日から起算して14日以内に、贈与等報告書(様式第3号)により市長に報告しなければならない。

(1) 利害関係者に該当する事業者等から支払を受けた講演等の報酬

(2) 利害関係者に該当しない事業者等から支払を受けた講演等の報酬のうち、職員の現在または過去の職務に関係する事項に関する講演等の報酬

(倫理監督者)

第9条 職員の職務に係る倫理の保持を図るため、倫理監督者を置く。

2 倫理監督者は、総務部総務課長をもって充てる。

3 倫理監督者は、職員に対する倫理の保持に係る指導、助言その他必要な措置を講じるとともに、常に公正な判断をしなければならない。

4 倫理監督者は、職員に条例およびこの規則の規定に違反する事実があった場合は、その旨を市長に報告しなければならない。

(倫理監督者への相談)

第10条 職員は、事業者自らが行う行為の相手方が利害関係者に該当するかどうかを判断することができない場合、利害関係者との間で行う行為が第3条第1項各号に掲げる行為に該当するかどうかを判断することができない場合または第4条の公正な職務の執行に対する市民の疑惑や不信を招くおそれがないかどうかを判断することができない場合には、倫理監督者に相談し、その指示に従うものとする。

(コンプライアンス推進会議)

第11条 職員倫理の保持および庁内におけるコンプライアンスの推進を徹底するため、コンプライアンス推進会議(以下「推進会議」という。)を設置する。

2 推進会議は、部長会議の構成員をもって組織する。

3 推進会議は、次に掲げる事務を所掌する。

(1) 公務員倫理の確立を図るための諸施策に関すること。

(2) コンプライアンス推進のための具体策の策定およびその実施に関すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、職員倫理の保持およびコンプライアンスの推進に必要な事項

4 推進会議の庶務は、総務部総務課において行う。

(要望等の記録)

第12条 条例第11条第1項前段の規定による要望等の記録は、要望等記録兼報告書(様式第4号)に必要な事項を記載して行うものとする。

2 前項の規定にかかわらず、職員が、同項の要望等記録兼報告書に代えて、要望等記録兼報告書に記載すべき事項が記載された書面を作成したときは、当該書面を要望等記録兼報告書とみなす。

(要望等の移送)

第13条 職員は、当該職員以外の職員の職務に関する要望等を受けたときは、当該要望等を所管する職員に適切に移送するものとする。

2 前項の規定により移送を受けた職員等は、条例およびこの規則の規定に基づき、当該移送を受けた要望等を適切に処理するものとする。

(要望等の報告の方法)

第14条 条例第13条の規定による要望等の記録もしくは書面またはこれらの写しの提出は、条例第11条第1項前段の規定による記録をしたときにあっては要望等記録兼報告書(第13条第2項の規定により要望等記録兼報告書とみなされる書面を含む。)を、要望等(申請を除く。以下この条において同じ。)が書面でなされたときにあっては当該書面または当該書面の写しを、次の各号に掲げる要望等の区分に応じ、当該各号に定める職にある者まで、順次上級職員を経て提出することにより行わなければならない。

(1) 重要なもの 市長

(2) 一般的なもの 当該要望等の事案を所管する部長

(3) 定例または軽易なもの 当該要望等の事案を所管する課長

(不当要求行為等対策委員会への通知)

第15条 任命権者は、前条の規定により提出された要望等の内容が不当要求行為等に発展するおそれがあると認めるときは、米原市不当要求行為等対策条例(令和5年米原市条例第4号)第7条に規定する米原市不当要求行為等対策委員会に通知しなければならない。

(その他)

第16条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。

この規則は、令和5年4月1日から施行する。

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米原市職員倫理規則

令和5年3月23日 規則第12号

(令和5年4月1日施行)